アンディ・ウォレス #3 / シンプルに



アメリカ・ロック界伝説のミキシング・エンジニア、アンディ・ウォレス。


そのミキシングの秘訣をまとめてくれたRecording revolutionの動画要約、後半です。


*挿入されている動画のアルバム・曲は全てアンディが携わった作品です。



#2 内臓EQ・コンプのみ


3:33 ~


アンディは一つのEQとコンプレッサーしか使いません。


特に彼はSSLコンソールを使いますが、その内臓のEQとコンプレッサーを使うだけです。アウトボード(外付け)の機器は滅多に使わないそうです。


「私はEQを使うことにためらいはないが、それはほぼ毎回コンソールのEQだ。


キャリアを積むほどにアウトボードの機器を使わなくなってきていると思う。SSLは私が必要なものを全て提供してくれるようだ」

- Andy Wallace


この力強い考え方を見逃さないようにしましょう。



「彼には本物のSSLコンソールがあるからこそ、彼のミックスは素晴らしく聴こえるんだよ!」みたいに考えるのは間違いです。


ここから私たちが学べることは、「シンプルさは上手く機能する」ということです。


ミックス作業の90%において、「1つのEQ・1つのコンプレッサーだけを使うんだ!」と決意することで、どのエフェクトを使うかで迷う…という全く無意味な労力を削減できます。



そして、脳内のスペースを開放し、あなたが選んだEQ・コンプレッサーで何をすべきかということに創造的・戦略的に頭を使いましょう。



テーマ割りの関係で今回は短い記事になってしまいましたが、いかがでしょうか?


有名なエンジニア、ボブ・クリアマウンテンも、あるインタビューで「良いサウンドのカギはシンプルさだ」と語っていました。


本物のスタジオ&コンソールで、無数の選択肢を抱える彼らだからこそ、尚更このように考えているのかもしれませんね。


次回、最終編に続きます!

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