エディ・トランク #3 / 握手文化の終焉&ミーグリの重要性


アメリカのHR/HM系DJとして知られているエディ・トランク氏。


普段はアーティストにインタビューしている側の彼が、今回はコロナによる音楽業界・コンサート業界への影響について語ったインタビューの要訳、今回が最終回となります。



長年業界の変遷を見てきた彼は、今回のコロナ以降の業界をどのように見ているのか。


なかなか厳しくも、非常に現実的な見方をされているように思います。



ぜひ、このインタビューをネガティブにとらえるのではなく、皆さんが好きなアーティストへの応援の仕方のヒントにして頂ければ幸いです。


I: インタビュアー

E: エディ



握手文化の終焉?


6:55


さらには、この業界だけでなく、一般の社会全体でも話されていることだけど、僕らはもしかすると握手文化の終焉を見るのかもしれない。



一部の連中は、握手の代わりにスタートレック式の挨拶はどうか?と思ってるようだけど、僕はそれほどクレイジーなアイデアだとは思わないよ。


フィストバンプ(拳と拳を突き合わせる、主に若者の間で定着している挨拶)でさえ、フィジカルなコンタクトなんだから。



ミート&グリートの重要性


7:56


今後ミート&グリート自体には大きな懸念が付きまとうだろうけれど、同時にそれはバンドにとって非常に収益性の高い商品でもある。


それをやってチケット以外からの収益を生まなきゃいけないバンドがたくさんいるんだよ。



金銭的な面で言えば、ミート&グリートが出来ないなら、(最初から十分な利益が見込めないので)彼らはツアーに出る意味がなくなる。彼らにはその売り上げが必要なんだ。


でも、一晩のショーで大金を稼げるようなバンドにとっては、(リスクを冒してまで)ミート&グリートをやってプラスアルファの売上を上げる価値があるだろうか?



僕にはわからないな。当然、そのレベルのバンドは高齢であることが多いし、彼らにとってはなおさら懸念材料となるだろう。



画面越しのミート&グリート?


9:40


E: 僕が最近話したアーティストで…誰だったかちょっと忘れたんだけど、このミート&グリートの質問をした時に、「バーチャル」ミート&グリートを提案した人がいた。


購入者をライブ会場でバックステージやラウンジに案内し、ミュージシャンとスクリーン越しに一対一で会話が出来る、と。今僕らがやっているようにね。



例えば、ファンはスティーブン・タイラーと5分間個別で話すためにお金を払うんだ。工夫してバーチャルで一緒に写真を撮るみたいなのがあっても良いだろう。


今の段階では、こうやって皆がそれぞれ自分なりに答えを出そうとしているのさ。この案だって、毎日状況や情報が変わるからどうなるかはわからないよ。



やはりアリーナ以上は厳しい


 1025-11:30 要約


問題はいつ僕らがまたコンサートに行けるようになるかだと思うけど、厳しい人数制限や対策をやりつつ小さな小屋から再開していって、様子を見ていくことになるんだろう。


残念ながら、大規模公演の再開は当面後回しになるだろう。



でも、僕は楽観視しているんだ。そのうち、元居た場所に僕らは戻れるだろうと。きっと皆が望むほど早くは正常化しないだろう。


それが5年か、7年かかるのかはわからないけど、「ああ、そんなこともあってよね。あの時はこんなこと言ってたよね」みたいに振り返れる日がきっと来ると。



僕は科学者や医療の力を強く信じているよ。


終/