インタビュー訳、今回ご紹介するのは、アリス・クーパーの右腕としてすっかり定着した感のあるギタリスト、ニタ・ストラウス!
当ブログでは何度か彼女のインタビューをご紹介していますが、この最新インタビューでは、非常に興味深いお話がいくつか含まれていましたのでご紹介します。
ちなみに、ニタは5年ほど前に依存していたお酒やタバコなどを止め、近年はアスリート並みに身体を鍛えており、そのきっかけなども語られていました。
インタビュアーは、そういった依存症治療のプロであるロブ・ヘンリーさん。
I: インタビュアー
N: ニタ
15歳で始めたツアー生活
4:50
I: キミは15歳でツアー生活を始めたそうだけど、それってどんな感じだったの?ご両親は反対しなかったの?
N: それがうちの場合は全く。父親はミュージシャンで、母はモデルをやっていたから、二人ともがこういう生活に理解があったわ。
特に父は長年ツアーミュージシャンだったから、二人ともあらゆる面で私をサポートし続けてくれてるの。
そういったサポートがあったからこそ、そんな若さでも「自分なら出来る」と思うことが出来たんだと思う。
15歳の、しかも女の子が国内ツアーを周るなんてすごく不安なことだったけど、両親からは「大丈夫、私達がしっかり応援するから」と言ってもらえたし、音楽に集中できるように高校を中退することも認めてくれたしね。
I: お父さんもギターを?
N: 彼は色んな楽器をプレイできるの、メインはベースだけどね。最初のいくつかのギターコードは父から教わったわ。
I: キミがギターを弾き始めたのはきっと早かったでしょ?2歳とか?
N: いいえ、12歳よ。12歳でプレイし始めて、その数か月後には最初のライブをやったわ。
でも誤解しないでね、当然全然上手くなかったから(笑)
でも、そのステージがきっかけで「これこそ、自分が残りの人生をかけてやるべきことだ」と思えたの。
ギター&音楽による癒し
6:25
I: 少し話が飛んじゃうけど、後になると忘れると思うから今質問させてもらうね。
キミにとって、(依存症からのリハビリで)音楽やギターはどのような癒しをもたらしてくれたのかな?
N: 自ら音楽をプレイする・しないを問わず、音楽そのものは私達にとって素晴らしいセラピーだと思う。だって、音楽は世界共通の言語だから。
人々が「音楽」と聞いてイメージするのは、それがロックであれポップであれ、99.9%「歌詞が載っているもの」あって、それこそ彼らがその曲を理解する方法よね。
でも、私がソロでプレイしているようなギターインスト曲は、(言葉でない分)どんな言葉の壁も国籍の違いも超越するの。
それってとても特別なことだと思うわ。
さらに言うと、音楽をプレイする人間にとってクールなのは、練習して上手く弾ける・歌えるようになった時の達成感を感じられることよ、例え一度に感じる成長はとても小さいとしてもね。
他人の評価よりも自分の信じることを
7:58
I: 12歳からギターを始めて、キミが何歳ぐらいの時に「ギター上手いね!」とか褒められるようになったの?
N:(とぼけた顔で)35歳くらいかしら…冗談よ、私まだ33歳だし!(笑)
んー、よく覚えてないわね。
というのも、どんな時でもあなたのことを褒めてくれる人がいる一方で、また別の人達は全然評価してくれないでしょ?
だから、私はそういった周囲の評価に左右されるよりも、とにかく自分がやるべきことに集中していたの。
周囲から伝えられるあなたの(良い)評価を聞いたり信じたり、もしくは「キミは全然ダメだ。そもそもこれ(ロック)は女の子がやるべきことじゃない、これは男の世界なんだから」という声を気にしたり…
当時15歳という若さであっても、そんな周囲の声に振り回されることには何の生産性も見いだせなかったわ。
I: 素晴らしい考えだね!
あのニッキー・シックスが…
13:00
I: 僕も高校生の時にVan Halen のコンサートに行った時、エディやデヴィッド・リー・ロスがジャック・ダニエルのボトルを持ってステージに立っていたのを覚えているけれど、これまでハードロックというジャンルにおいては、そういったお酒やドラッグはその文化の大きな要素だったよね?
N: 確かに。
でも、面白いことに、近年のバックステージの文化はすっかり様変わりしてることね。もはやお酒や女遊び、ドラッグの世界ではないのよ。
あちこちでミュージシャン達がスムージーのレシピを交換したり、筋トレの助言をしあったり…
I: 爆笑
N: きっとファン目線で見るとクールじゃないと思うんだけどね。
(2015年に)アリス・クーパーがMotley Crue と一緒にツアーした時なんて、ニッキー・シックスが私達のドレッシング・ルームに来て、グリーンジュース(健康的なやつ)をよく一緒に飲んだわ。
私が昔見てたモトリーとは大違いよ!
彼が私達の部屋を訪ねてきて「おい、今日はもう一発キメたか?」って訊くんだけど、それって(お酒じゃなくて)グリーンジュースなの(笑)
あのツアーでは、そういう健康面での取り組みを 「“Highway To Health” (健康へ一直線!)だ!」って言ってジョークを言い合ってたわ(笑)
終/
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