長年ビリー・アイドルの相方を務めながら、ソロギタリストとしての活動やギーザー・バトラーらとのバンド・Deadland Ritual でも注目されるスティーヴ・スティーヴンス!
先日彼が受けたインタビューになかなか興味深い話があったので、今回はその訳をお届けしたいと思います。
I: インタビュアー
S: スティーヴ
目的意識を持ってスタジオへ
5:20
I: あなたはギタリストの中のギタリストですが、スティーヴ・スティーブンスのスタジオでの日常とはどんな感じですか?
もちろん、曲作りはいわずもがなだと思いますが、あなたはアンプやその他機材への探求心もありますよね。
S: もちろん、一日を終える時に曲やその断片になるようなものが出来ていることがゴールになるよね。
実は、ビリー・アイドルのラスベガス長期公演が終わるまで、僕らは一緒に新しいEPに向けて曲を作ってたんだ。
僕らは作曲モードに入っていてプロデューサー達とも作業していたから、コロナが落ち着いたらそれを再開するはずだ。
基本的に僕はいつも曲のアイデアを探しているし、それをビリーにメールしたりして意見をやり取りしてるよ。
あと、僕にはギーザー・バトラー、マット・ソーラム、フランキー・ペレスとのバンド Deadland Ritual もあって、こっちのレコーディングにも取り掛かることになると思うよ。
僕は「よし、今から二時間ギターを練習するぞ!」という感じでスタジオに入るタイプのプレイヤーじゃない。
スタジオに入るときは、曲のアイデアを考える時やレコーディングのためだったり、何かしらの意図を持って入るんだ。
(*これは別に日頃練習していないという意味ではないと思います・笑)
アイデアをスマホに「貯金」
7:20
I: あなたはビリーだけではなく、ポップアーティストにも曲を書いたりしてきたと思いますが、作曲のプロセスは普段どういった形で進むんですか?
(*↓オススメ!カッコいい曲です!)
S: ビリーとの曲作りに関して言うと、彼はいつも曲ありきなんだ、リフじゃなくてね。
僕のスマホにはあるアプリが入ってて… Voice Memoだ。
僕はいつもアコギで作曲しながらここにアイデアを貯めていくんだ、フレーズとか面白いと感じた曲の断片とかね。
で、大体一か月で100個近く貯まるんだけど、それを月に一度チェックして「これはボツ、これもボツ、おっ、これは使えそうだ」みたいに判断していくのさ。
そこからドラムマシンを使ってグルーヴを持たせて、曲に発展させていくんだ。
この段階でエレキギターを持つこともあるけれど、ビリーの曲に関しては、彼に送る前に作りこむようなことはしない。
僕らはもう40年も一緒に活動してきて、その中で独特のスタイルを築いてきたからね。
一方でDeadland Ritual の方では何の規制もない。大体、ビリーのスタイルよりもヘヴィーなものが多いかな。
(*Dr. マット・ソーラムなので、VRをカバー!)
9:20
I: 逆にビリーからアイデアが送られてくることもあるんですか?
S: もちろん。
彼も常にアコギを持ち歩ている人だから、一緒にいる時に突然「なぁ、こういうのどう思う?」と提案されて、僕がスマホにそれを録音して家に持ち帰り「これにどうやって味付けをしていこうか…」みたいなこともよくある。
彼もデモを作りこむタイプではなく、直感的に曲作りを進めていくタイプだね。
続く…
ビリーも結構リフが印象的な曲が多いので、リフから発展させたものが多いと思っていたら、こちらもあくまで曲が先なんですね!
特にベテラン勢は、どんなアグレッシブな曲もアコギから始まってる、というパターンが多い気がします。
次回後編では、彼の機材オタクっぷりを示す話やマイケル・ジャクソンとのレコーディングのお話が登場します!
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