ガンズの新曲レコーディングが伝えられた、先日のスラッシュのインタビュー。
「実はそれ以外の部分も面白かったんですよー」ということでご紹介している要訳、その後編です!
今回は「ギターシンセとの向き合い方」や「新しいギブソンについて」語られています。
I: インタビュアー
S: スラッシュ
ギターシンセの影響
12:45
I: (ギターシンセサイザーで)自分が思い描くサウンドを見つけた時って、プレイの仕方や考え方が普段とは違うと思う?作曲にも影響はあるのかな?
S: そもそも、映画音楽を作っている時の自分は、普段とは考え方が違うと思う。ガンズや自分のバンドでやっている時とは別の回路をたどってる感じかな。
例えば、チェロのサウンドを前提に作っている時であれば、当然プレイの仕方が変わるよ。
I: その後で置き換える楽器というのは、あらかじめ見当がついてるのかな?それとも、ギターでとりあえず弾いてみて、その雰囲気やフレーズにハマる楽器を探り当てるの?
S: その段階で見当はついてるね。つい先日もその作業をやってたんだけど、頭の中ではメロディやら音色のイメージが既にあって、これは確実に上手く機能するんだ。
ただ、やってみて自分が思ったほどハマらなかった場合には、また他の楽器への置き換えを試すことはあるよ。
感情か?映像か?
15:15
I: 映画音楽をやる時は、映像を見た時のキミの感情を表現するのか、それともあくまで映像とのリンクを考えてる?
S: 両方だね。当然、スクリーンの中で起きていることが軸になる訳だけど、それを見た自分の中に巻き起こる感情こそが、自分とそのシーンとの繋がりになる訳だから。
時には映像ではなく、台本を読んだだけの段階でも何かしらの感情が沸き上がることもある。
それこそが、オレが作る音や曲を刺激してくれるんだ。
Gibson Slash Collection
17:00
I: 僕らは皆ギブソンが好きで、レスポールにSG、カスタムショップなどラインアップがあるけれど、その中で毎年多くのファンが楽しみにしているのが、スラッシュ・シグニチャー・ラインだと思うんだ。
どうやってあんなクールなルックスのレスポールを4本も思いつくの?
S: (笑)単純に、自分が好きなものを形にしようとしてるだけさ。
例えば、あの「アナコンダ・バースト」と呼ばれるグリーンのモデルは、ああいう濃い緑のレスポールが欲しかったからさ。あんな色、あまり見たことないだろ?
あと「バーミリオン・バースト」と呼ばれるモデルは、オレがカスタムショップで見かけた色にインスピレーションを受けたものだ。
オレのシグニチャー・シリーズでクールな点は、あれがカスタムショップではなく、通常のギブソンUSAシリーズから出ているという点なんだ。
新CEOとのヴィジョン共有
S: ご存じの通り、今ギブソンは新たな経営陣のもとで動いている。
オレは新しいCEOと何度か長時間のミーティングをやったんだけど、彼はこの数年でギブソンが向かおうとしていた方向ではなく、オレ達のような真のギブソンファンやレスポール信者が望む方向へと会社を進めようとしてるよ。
特に「USAラインがどうあるべきか」についてね。
USAは皆が手の届くラインナップであるべきで、カスタムショップのようにごく一部の層のための存在であるべきではないんだ。
USAはカスタムショップよりも低い価格帯でありながら、なお高い品質であるべきだったんだ。
この約10年ほどでギブソンがマーケットの現実から乖離してしまうまでは、もともとそうだったんだよ。
なので、今回オレのモデルがUSAシリーズとして出るのはすごく嬉しいんだ。
*ちなみに来年はゴールドトップが出る模様
終/
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