現在のブルースシーンにおいて、非常にユニークな存在感を放っているサマンサ・フィッシュ。
彼女が最近のUKツアー中に受けたラジオインタビューの要訳・後半です!
今回は「彼女が影響を受けた曲」がメインのテーマです。
D: DJ
S: サマンサ
最新作・Kill or Be Kind
5:06
D: 僕も聴かせてもらったんだけど、無駄な飾り気のない感じがすごく気に入ったよ。確かにブルースなんだけど、その中にももっとルーツっぽいテイストも垣間見えて…。
S: ありがとう。嬉しいわ。
D: 間違ってるかもしれないけど、ギターをガンガン弾きまくって魅せることよりも、もっと曲の良さを伝えることを意識したのかな?
S: ええ、そうね。ここ最近のアルバムではそのアプローチを取ってるわ。
ソングライターとして自分を見た時、曲を伝えることが自分の仕事だと思うの、その曲がどんな曲であれね。
シンガーとしての観点から見た場合も、やりたいことはしっかりと歌ってストーリーを伝えることであって、曲が要求しない限りは、激しいギターソロを組み込もうとは思わないの。
パクりたかったサウンド
6:50
D: (鍵盤のサウンドについて)Al Green っぽさもあるよね。
S: 彼のバンドのオルガニスト、Reverend Charles Hodges にプレイしてもらったの。
あのサウンドの秘密を探るべく何度となく彼のオルガンの手元のセッティングを見ようとしたんだけど、いつも隠されちゃって結局わからず終いよ(笑)
D: そりゃKFCがハーブやらスパイスのレシピを隠すのと同じさ(笑)
S: そうよね。(笑)
そんな感じで、私はアル・グリーンのレコードのあのオルガンのトーンが大好きだから、彼とのレコーディング中、自分のバンドのキーボーディストに「ねぇ、あのサウンド真似出来る?」ってずっと言ってたわ(笑)
ローリング・ストーンズ
7:30
D: じゃあ、キミが影響を受けた曲、次の一曲はThe Rolling Stones の “Gimme Shelter” ということだけど。
S: ストーンズで私のお気に入りのアルバムと言えば ”Sticky Fingers” なんだけど、今回私が “Gimme Shelter” を選んだ理由は、私がMary Clayton大好きだからなの。
もちろん、ストーンズが素晴らしいのは言うまでもないけど、この曲でのメリーのボーカルは、今でも聴く度に鳥肌が立つのよ。
AC/DC
D: 次の一曲は、AC/DC の “Whole Lotta Rosie” ということだけど、彼らの代表曲の一つだよね。
S: あら、そうなの?(笑)
D: え、待ってくれよ。それを知らずにどうやって選んだんだよ?(笑)
S: 私が子供の頃、家に”Live at Donington” があったの。多分、私がまだ真剣にギターを始める前のことだったと思うんだけど。
でも、あの曲のギターソロったらすごくカッコ良くて、アンガスがあのソロで何をやっているのか必死に突きとめようとしていたわ。
ステージに巨大な女性のバルーンもあったでしょ?あれもかっこいいと思ってたの。
D: (女性から見て)悪趣味だ、って言うのかと思ったんだけど?(笑)
S: いいえ、カッコ良かったわよ!
サウンドガーデン
15:06
D: 次の一曲はSoundgarden ということだけど、またアルバムの一曲目?キミはアルバムのオープニングトラックが好きなの?
S: この曲 “Let me drown” は、アルバム “Super Unknown” 全体の雰囲気を決定づけてる気がして好きなの。
私は自分で歌い始めた頃、とにかくクリス・コーネルみたいになりたかったの。よく車の中で彼らの曲を大声で歌っていたのを覚えているわ。
D: 僕はパワフルな歌声という観点から言うと、クリスを「方向性の違うロニー・ジェイムス・ディオの後継者」と思っているんだ。
S: ああ、わかるわ。
私にとっては、これが90年代のサウンドという感じがするの。80年代のヘアメタルの雰囲気も少し混ざっているけど、でも何か全く新しいものだったわ。
ほんと、クリスに夢中だったし、今でも大好きだもの。
終/
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