80年代にスウェーデンから世界に羽ばたいたHRバンド、ヨーロッパ。
そのボーカリストを務めるジョーイ・テンペストのインタビュー和訳も今回が最終回!
ラストはアルバム "The Final Countdown" の大ヒットと楽曲についてです。
I: インタビュアー
J: ジョーイ
大ヒット曲との関係性
12:10
I: 私は大ヒット曲を持つミュージシャンにインタビューをする際にはよくこの質問をするのですが、”Final Countdown” のような誰もが知るヒット曲を持っていることが、あなたを悩ませたことはありますか?
それとも、あなたの中ではあくまでも他の作品と同様、愛する楽曲の一つという感じですか?
J: 難しいよね。自分で曲を書き、それが自分の一部になり、アルバムに収録されていって…
でも、その後の売れる・売れないなんて全くわからないわけでさ。
僕が “Final Countdown” のデモを作った時には、「自分にとって特別な曲だ!」と感じたことは覚えているけど、僕ら作る側ってのは、当然プロセスの早い段階から曲との繋がりが出来ていくだろ?
その最初に形成された曲との関係性ってそのままなんだよね。
あの曲はキーボードのサウンドがたくさんあって、僕らのようなギターロックバンドにとってはアヴァンギャルドだったと思うし、他の曲とはちょっと違う感じは僕も好きだよ。
日本での人気曲
16:00 ~
I: アルバム “Final Countdown” の中で、他にあなたがお気に入りの曲、出来が良いと思う曲はありますか?
J: あのアルバムから僕らがいつもセットリストに入れてるのは、”The Final Countdown” “Rock The Night” “Carrie”… “Cherokees” も時々やるかな。
あと、個人的には “Heart of Stone” も好きだし、特に日本では “Ninja” も外せない。彼らはあの曲を気に入ってくれてるからね。
僕が思うに、あの3rdアルバムで、僕らのソングライティングへの取り組みが一つになったんだ。
時を経る中でのアレンジ
16:45 ~
I: “Carrie” は本当に美しい曲ですよね。
J: 僕らが2004年に再始動した時、ライブでは僕がアコギを、ミックがキーボードを弾いて二人だけでやっていたんだ。
あの頃の僕らは、(昔自分達がやっていた)典型的な80年代のサウンドから意図的に離れようとしていたんだ。
今となってはあの時ほど気にはしていないけど、「昔を再現するよりも前に進もう」と意識していた時期があったんだよね。
再結成後、僕らは「もっとレコーディングやスタジオでのエンジニアリング、機材について学ぼう」とずっと取り組んできた。
そのプロセスの中で、サウンドをシンプルにした時期があったんだけど、そこであのメロディの良さに改めて気が付いたんだ。良い曲じゃないか、ってね。
歌うことに飽きた経験は?
18:30 ~
I: そういった何年も歌い続けてきた昔の曲を歌うのに飽きたことはありますか?それとも、やはりステージで歌う分には楽しいですか?
J: ライブでやる分にはいろいろとアレンジを変えたり、オーディエンスを巻き込んで歌ってもらったりしているからね。
ほとんどの曲を今でも楽しんでプレイしているよ。全然苦痛ではない。
あの空間では、始まって3~4曲もすれば僕はゾーンに入って、別の空間にいる感じさ。自分が完全に解き放たれて、バンドもオーディエンスも加わって、曲がすごく重要な意味を持つ。
さすがに、家のオーディオで聴いたり、シャワーを浴びながら歌うこともないし、ラジオからそういった自分の曲が流れてきてもそれほど特別ではないけど、ライブは別だね。
僕が歌い、そのエネルギーがオーディエンスに伝わってまた僕に返ってくる。これって最高なんだ。
終/
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