Steve-O &トミー・リー (Motley Crue) #3 / MTV・タトゥー・PMRC


2000年代にMTVで放送され、驚異的なくだらなさで世界中を席巻したおバカ番組・Jackass / ジャッカス。


そのチームの中心人物でもあった Steve-O / スティーヴ・オーは子供の頃から Motley Crue の大ファン。


そんな彼が自身の番組にトミー・リーを招き、強烈エピソードを披露しています!



今回はそのPt.3!(前回記事は こちら


今回の主なテーマは「大きかったMTVの影響」と「メタルに対する偏見」です。


S: スティーヴ

A: アシスタント

T: トミー


大きかったMTVの影響


9:50


S: “Too Fast For Love” がエレクトラからリリースされて、その後の “Shout At The Devil” で世界をモノにしたって感じだったよね?



T: ああ、そうだ。


あの頃、オレ達はオジーの Bark At The Moon ツアーのオープニング・アクトというチャンスを得て、Whisky A Go Go サイズの400人ぐらいのキャパから、いきなり毎晩1万5000人クラスのアリーナへと会場が変わったんだ。


S: そして、時はまさにMTVがスタートした頃で、1982年にマイケル・ジャクソンの “Thriller” のMVが彼らにとって大きな起爆剤となった。



オジーの “Bark ~” のビデオにも大きな予算が割かれて何度もオンエアされ、同じ頃モトリーは “Looks That Kill” のビデオで注目を浴びたんだ。


モトリーにとっても、MTVの存在は大きかったでしょ?


T: もちろんさ。


当時、電話なのか、投票なのか、どういうシステムでオンエアされるビデオが決められていたのか知らないけど、”Home Sweet Home” のビデオは数か月間ずっとランキング一位だったんだ。



あの時は「他の連中にもチャンスをやれよ」と思ったよ。確かにクールな出来事ではあるけれど(笑)


あれは当時、リクエスト一位の最長記録だったと思う。



現実についていけてた?


12:00


A: 当時のあなた方は、その激変する状況をうまく受け入れられていましたか?それとも「このクレイジーな日々は一体何なんだ?」という感じですか?


T: オレ達自身、とんでもないブレイクを果たしていることに気付いてすらいなかったよ。ただただ色んなことに対して「最高だ!」みたいな感じだったな。



A: それまで400人のためにプレイしていたのに、いきなり1万5000人ですもんね。ワケわかんないのも当然ですよ。


T: 全くさ。そもそもオレ達はいつもつるんでたキッズの集まりだろ?それがそんなレベルに達するなんて、完全にオレ達の想定外だったよ。


A: 自分達で「おい、オレ達ロックスターじゃねーか!」みたいな瞬間はありましたか?



T: そうだな…一部の連中がこう…


S: PMRC(後で説明出てきます)みたいにキミらのことを嫌った時か?


T: まさにそれさ。キミが何かをやって人々が怒り始めたら、それはキミが正しいことをやってる証拠だ。


S: だよな。



T: そういう声が出てきた時に、自分達の認知度が高まっていると気付いたよ。



ファンのタトゥーには反対!


15:25


A: そして、あなた方のファンは、バンドやあなたの名前のタトゥーで彫ったでしょ?


T: それだよ!


当時そういう話を聞く度に、オレはいつも「おい、先のことを考えろよ。お前は75歳や80歳になってもまだ “Oh Yeah! F@ck yeah!” みたいな感じでいるつもりか?」って。



そう思えるなら彫れば良いけどさ、ってね。


S: オレもファンの連中がオレの顔や名前をタトゥーとして彫るのは好きじゃないよ。


T: だろ?変な感じだよな?


(*自分はあれだけタトゥーいれといて、ファンには「もっと後先考えろ!」って…笑)



Shout With The Devil


16:15


S: あなたはモトリーを結成した時には17歳で、オジーの前座をやった時でもまだ19歳でしょ?


ちょうどその頃、さっきオレが少し話に出したPMRC (Parents Music Resource Center) の活動が始まるんだけど、あれは大人たちによる馬鹿げた検閲みたいな取り組みだった。



「ヘヴィーメタルバンドの連中は、悪魔崇拝者だ!」みたいな考えさ。


T: *思い出して思わず吹き出す(笑)


S: 実は、“Shout At The Devil” の当初のタイトルは、”Shout With The Devil” =「悪魔と共に叫べ」だったんだ。


「悪魔のクラブへようこそ、オレ達は同士だ。共に叫ぶぞ!」って感じで、これは悪魔を肯定してるように聞こえる。



当然、レコード会社は「それじゃリリース出来ない。無理だ」とNGを出し、モトリーはそれを “Shout At The Devil” =「悪魔に向かって叫べ」に変更したってわけさ。


「悪魔に対してお前の怒りをぶつけろ!」みたいなイメージでね。


その「悪魔」ってのは、上司だったり、警察だったり、お前の気に食わねぇヤツ全員だ!ってね。(笑)



T: あの変更案を考えたのは確かニッキーだったと思う。「悪魔=自分に対抗するもの」という位置づけにしたんだ。


S: それが誰であれ、お前をムカつかせるヤツは「悪魔」だ、そいつに向かってシャウトしろ!


(強い口調で)“Shout At The Devil”だ!


(全員爆笑)