フランク・フェラー (Guns N' Roses) #1 / リチャード・フォータスとの出会い


今回のインタビュー訳は、Guns N’ Rosesのドラマーとしては在籍期間が一番長くなったフランク・フェラー。



マット・ソーラムのドラムが好きな私としては、当初、彼のドラミングは違和感たっぷりだったのですが、まぁ、オリジナル3人再結成の段階でフランクが選ばれたということは、アクセルからの信頼も大きいのかな?と思いました。


NY出身の彼が語る、当時の音楽シーンやLAとNYのシーンの違いとは?



I: インタビュアー

F: フランク



パンク系のハコ・Raji's 


14:45


I: キミは多分、ハリウッドのサンセットストリップ全盛期にあのシーンにいたんだよね?



F: んー、オレがプレイしてた頃は全盛期とは言えないかなぁ。


確かオレが初めてハリウッドでプレイしたのは、1988年のRaji’sというクラブだった。LAの*CBGBみたいな感じの場所さ。


(*NYにあったナイトクラブで、NYパンクシーンの聖地と言われた)



LAのパンクシーンが盛り上がっていたのは1980年代前半だったから、オレ達がいたのはもう少し後の時代さ。



NYとLA、シーンの違い


15:20


I: あの頃のNYのシーンとLAのシーンの違いは?


F: うーん、そうだなぁ。それほど大きな違いは…。



言うまでもなく、NYと言えば、これまで存在してきたすべての素晴らしいバンドが必ずプレイしてきた街だ。


オレはこれまで、CBGBからマディソン・スクエアの間のあらゆるサイズの会場であらゆるバンドを見てきた。


時には、マディソン・スクエアでプレイした有名なバンドが、その公演終了後の深夜に小さなクラブで開いたシークレットギグみたいなのを見たことも何度となくあった。



あの当時のNYシーンは本当に最高だったよ。


実は、LAでヘアメタル・ムーブメントが起こり始めた頃、NYを拠点にしていた多くのバンドもLAに移ったんだ。


White Zombie や Circus of Power を始め、NYで活動していたバンドがたくさんLAに向かったから、当然NYシーンからの影響は大きかったと思う。


その頃のシーンに大きな違いがあったとすると、LAのパンクシーンの方がNYよりもクールだったということかな。



80年代後半に向かうにつれて、NYではハードコアの方が盛り上がりを見せてきて、Ramones や Blondie に Talking Heads といったパンクバンドは、メインストリームのバンドになっていたんだ。


一方で、80年代後半のLAには「あのJane’s Addiction」 がいたからさ。


パンクシーンで言うと、70年代から80年代前半にかけてはNYの方が、80年代後半ではLAの方が面白いパンクシーンを抱えてたと思うな。



リチャード・フォータスとの出会い


17:40


I: 90年代の始め、キミはLove Spit Love というバンドに加入するよね?


F: そうだ、確か92年だったと思う。


(*↑なかなか良い曲!フォータスの髪型が若々しい!笑)


I: そのバンドには Psychedelic Furs のリチャード・バトラー、そして後に Guns N’ Roses で一緒にプレイすることになるギタリストのリチャード・フォータスがいたんだよね。


その後の展開を考えると、これはキミのキャリアにおいて非常に大きな出来事だったように思うんだけど、ちょっと説明してくれるかな?



R: もちろん。


確か、91~92年位のことだったと思うけど、当時オレが在籍したバンド The Beautiful はワーナーとのレコード契約があった。


ところが、ちょうどツアーでLAを訪れた時、ショーが終わった後でレコード契約を切られたんだ。


でも、そのツアーはまだ日程がいくつか残っていて、その一つがセントルイスにある Mississippi Knights というクラブでのギグだった。



そこでPale Divine というバンドのオープニングアクトとしてオレ達がプレイしたんだけど、そこのギタリストがリチャード・フォータスだったんだ。


オレ達がプレイしている間、彼はステージ袖からオレのプレイを見ていたんだけど、もちろん彼が誰なのかは知らなかったさ。


で、オレ達の出番が終わり、フォータスのバンドがプレイし始めたんだけど、オレは彼のギタープレイに驚いたんだ。



あんな小さなクラブで、すごく良いサウンドを出していたからね。


その後、オレ達はお互い「良かったよ!」と声をかけあってからどんどん会話が弾み、「またどこかで会おう」と言って別れたんだ。


続く…