ダグ・アルドリッチ (The Dead Daisies) #2 / KISSの前ではあだ名で呼ぶな!


様々なプロジェクトやバンドでプレイしながら、着実にギタリストとしてのポジションを築いてきたダグ・アルドリッチ。



現在はグレン・ヒューズを迎えた The Dead Daisies をメインに活躍していますが、彼と KISS にまつわる面白いエピソードをご紹介しています。


今回はそのPt.2!


レコーディング中の KISS に呼ばれ、スタジオを訪れたダグ少年の運命は…?



I: インタビュアー

D: ダグ



KISS とのセッション


32:15


ハリウッドに S.I.R Studioというのがあるんだけど、そこには飛行機の格納庫みたいな空間があって、そこで “Firehouse” や “Black Diamond” を一緒にプレイした。


当時、彼らは「”Black Diamond” がKISS にとっての “Stairway To heaven” だ」と話してたよ。



あとは… “Strutter” もやったのかな…よく覚えてないけど。


僕はこの時初めてマーシャルのスタックを経験したんだけど、あれは素晴らしかったよ。



I: 最初のRecord Plant Studio に呼ばれた段階で、それがキミにとってオーディションの一環だという認識だった?


それとも、気軽にエリックが「スタジオに来てジーン&ポールと会ってみなよ」という感じだったのか?


D: 彼らが僕にどう伝えてきたかは正確に覚えていないけれど、僕はあれをオーディションだと捉えていたよ。



18歳のキッズが垣間見た世界


33:20


僕がレコーディングしたものは当然レコードには収録されなかったし、今となってはどの曲でソロを弾いたのかもよく覚えていないけど、当時の僕にとっては上手く弾けた感触はあったよ。


だからこそ、彼らは次のステップとしてジャムに呼んでくれたんだと思うし。



でも最終的には、あの当時の僕は全く経験が無い18歳のキッズだったし、一方で彼らは既にビッグな存在だっただろ?


僕があのバンドの一員になるには全く準備が出来ていなかったよ。


*すごい話ですよねぇ…(笑)もしここでダグが加入していたら…と想像せずにはいれません!!



そもそもKISSファン!?


34:00


I: 彼らに呼ばれた時に、キミはKISS のファンだったの?


D: いいや。もちろん、数曲は知っていたけどね。僕の妹が”Alive!” を持っていて、その後Ⅱも買ってたな。


彼女の部屋にヘッドフォンを持ち込んで、よく聞いてたのを思い出すよ。



僕は特に “Cold Gin” のリフが好きでね。


でも正直、あの頃の僕はLed Zeppelin や Deep Purple のようなバンドの方に入れ込んでいたから。


I: それは全然間違いじゃないさ。


D: ジェフ・ベックが僕にとって最初のギターヒーローで、次に好きになったのがジミー・ペイジだった。



でも、もちろんエース・フレーリーのプレイも好きだったよ。彼のプレイからジミーっぽさを感じていたしね。



カビーって呼ぶなよ!


35:20


I: キミの話から受けた印象だと、オーディションに受かりこそしなかったものの、キミが前進するためにすごく意味のある経験になったようだね。


D: 間違いないよ。その後のための大きなモチベーションになったね。



そう言えば、二回目に彼らとのセッションに呼ばれた時、僕の車が故障中でね。


ちょうどフィラデルフィアからLAに越してきたばかりの高校時代の友人が、スタジオまで車で送ったり色々助けてくれたんだ。


僕の学生時代のあだ名が「カブ」でね、これは僕がミッキーマウス・ショーに出てた(人気子役の)カビー・オブライエンに似ていたことに由来するんだけど…



I: 笑


D: で、その友人は「カブ、キミがあのKISSとジャムるなんて信じられないよ!めちゃくちゃカッコいいじゃないか!」って言う訳さ。


オレは「おい、頼むから彼らの前でオレのことをカブとかカビーって呼ぶなよ!」って言ったんだ(笑)


I: 爆笑(*もちろん、ロックンローラーとしては全然クールじゃないから・笑)



続く…