あるエンジニアとDeep Purple の奇妙な出会い



Foo Fighters や Feeder を手掛けたイギリス人プロデューサー&エンジニア、クリス・シェルドン。


彼が先日受けたインタビューで面白い箇所があったので、小ネタとしてご紹介したいと思います。


話題はDeep Purple です。



I: インタビュアー

C: クリス


Deep Purple から…


0:01


I: あなたのキャリアにおいて、Foo Fighters 関係以外で、何か強く記憶に残ってることってありますか?


C: ああ、あるよ(笑)


僕がいつも思い出す「自分はこんなところで一体何をやってるんだ?」というエピソードがあってね。



あれは1980年代、カナダとの国境近くのアメリカ・バーモント州で、すごく寒い真冬の時期に、あるイギリスのバンドのレコーディングをしていたんだ。


するとある日、スタジオのオーナーが僕らの所にやってきて、こう尋ねてきた。


「キミ達の中にサッカーをプレイ出来る人はいるか?」


僕らは「あぁ、多分出来る方だと思うけど」と答えると、オーナーは「OK、実はDeep Purple もこの近くに滞在していて、サッカーの試合相手を探してるらしいんだ」と(笑)



(*今でこそアメリカでもリーグが出来たりしていますが、アメリカでは基本、「フットボール」=「アメフト」です。


ましてや、彼が話す80年代なんて、サッカーが出来るアメリカ人なんてほとんどいなかったはずです)



いざ、決戦の場へ!


0:59


C: ということで、僕らは雪深いスキーリゾートみたいな町、ストウに向かった。



その時の僕の服装は、ジーンズにレザージャケット程度で、明らかにそんなスキー場がある所には不十分だった(笑)


一方、そこに到着した Deep Purple の連中を見ると、彼らはユニフォームやら完全にガチの装備だったよ。



で、その60センチも雪が積もるような町で僕らはサッカーを始めたんだんだけど、もうとにかく尋常じゃない寒さでね。


20分もすると僕は使い物にならなくなって、ピッチの外に出ざるを得なかった(笑)



そこから元気一杯に走り回ってるリッチー・ブラックモアを見た僕は、「自分はこんなところで一体何をしてるんだ?」と我に返ったよ(笑)


人生で一番意味不明なシチュエーションだったよ(笑)


I: 彼らはサッカー上手かったんですか?


C: ああ、連中はかなり上手かったよ!僕らよりも20歳ほど若かったし、僕らなんかよりはるかに上手かった!



その試合の後、確かイアン・ギランだったと思うけど、スタジオで一緒にビールを飲んだよ。


長年やってると、こういうクレイジーな出来事が時々あったものさ。


終/


非常に英国人らしいエピソードで、笑ってしまいました!


実際、これがいつの出来事だったのかを調べてみると、1984年にリリースされた再結成アルバム・ "Perfect Strangers" の制作時だと思われます。



リサーチの中で Deep Purple に関するある新聞記事にたどり着いたのですが、それを書いた記者の名前がまさかの Steve Morse さん!


ぞわっとしました…(笑)


(*もちろん、別人!)



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