元 Hanoi Rocks のギタリストで、現在は自身のバンド Electric Boys とソロでも活動中のコニー・ブルーム。
私が思う「ストラトキャスターが似合うギタリスト・トップ5」に入っているコニーの最新インタビューの要訳をお届けしています。
今回は後半、私達日本人にとっても非常に興味深い「ノンネイティブとして英語で歌う感覚とその意義」がテーマです。
I: インタビュアー
C: コニー
言語の切り替えは?
5:30
I: 恐らく、僕が面識のあるアーティストでこれをやっているのはキミが初めてだと思うから興味があって聴いてみたいんだけど、キミは2つの言語を使い分けてレコーディングしてるよね?
1つは英語で、他方は最新のソロアルバムでもやっているようにスウェーデン語だ。
それをどうやって切り替えてるの?
C: キミ達(ネイティブ・スピーカー)にとってはちょっと変な感じだろうね。
でも、ここスウェーデンでは僕らは9歳から英語を学ばなきゃいけないし、もう長年ツアーで旅してきたからね。
僕の英語は素晴らしいとは言えないまでも、その切り替え自体は簡単に出来るんだ。
例えば、僕がHanoi Rocks でプレイしていた頃は、メンバーやクルーの数人はフィンランド人だったけど、僕はフィンランド語は話せない。ビールの注文くらいは出来るけどね。
そういえば、あの当時、誰かがツアーバスに入ってきて、「キミ達はどうやってコミュニケーションが取れてるんだい?」って不思議がってたな(笑)
英語・フィンランド語・スウェーデン語という3つの言語が飛び交ってたからね。
僕は2つしか話せなかったけど、アンディ(・マッコイ)はその全部を話せるよ。
まぁ、僕は基本的にロック・ミュージックは英語で歌われるべきだと思ってるんだけど、スウェーデン語で歌われたロックソングでも僕が良いと感じたものもいくつかあってね。
それでもし自分がそれをやってみたらどうなるんだろう?と思って、ソロアルバムで試したんだ。
いざ歌詞を書き始めてみたら、母語なので当然そこは簡単だったんだけど、スウェーデン語だと韻を踏んだり、響きの良い言葉を探し当てるのは難しかった。
メッセージは自分の心からストレートに出てくるからやりやすかったけどね。
アメリカ人の気質
9:20
I: ノンネイティブのアーティスト達が母語よりも英語を使う理由は、商業的成功を見込んでのことだと思うんだけど…
こう言い換えよう。アメリカってのは自分勝手なんだ。(このインタビュアーはアメリカ人)
アメリカ人は、英語で歌われていない歌はそもそも受け付けなくて、それって悲劇的だと思う。
(*若い層の意識は変わって来てますけどね)
オレがアメリカ軍で働いていた時、韓国で数年間過ごしたことがあったんだけど、向こうでたくさん良い曲を耳にしたんだよ。
でも、それがアメリカのシーンに持ち込まれることはないだろうというのもわかっていた。
アメリカ人は「何を歌っているのか分からない」と言って聴こうとしないだろうからね。
そういう商業的な面から見ても、キミにとって英語で歌うことは重要なのかな?
C: 僕の場合、英語で歌う主な理由は、単純にそういう歌を聴きながら育ったからさ。Little Richard とか Chuck Berry が家で流れていたんだ。
自分自身で見つけた最初のヒーローはAlice Cooperだった。
The Who やジミヘンのように、イギリスやアメリカの素晴らしいバンド達が僕のお気に入りだった。
当然、そういう理想像を抱えながら成長していったんだ、あんな見た目になりたい、あんな音を出したいってね。
だから、僕は別に商業的に成功するために英語で歌わなきゃと考えたことは無いよ。
単に僕にとってのロックンロールのやり方が英語で歌うことだった、ということだね。
終/
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