ダグ・アルドリッチ #3 / アナログ&デジタルレコーディング


アルバムリリースが待たれる The Dead Daisies!


そのギタリスト&メインソングライターの一人であるダグ・アルドリッチの最新インタビュー要訳・最終回!



今回は主に、ギターとレコーディング機材の進化に関するお話です!


I: インタビュアー

D: ダグ


ギターや機材の選択


8:30


I: レコーディングの段階で、曲ごとのギターの使い分けは?


D: まず直感でギターとアンプを選んで、音を見極める感じかな。感触が良ければそのまま流れに乗って、イマイチだと思ったらいくつか別のを試すようにしてるよ。


機材ってのは組み合わせ次第で全部微妙に違ってくるんだよ。



例えば、同じマーシャルのアンプでも50Wと100Wを試したり、時にはPro Tools内臓のアンプシミュレーターを使うことだってあるし。


最近のテクノロジーの進化はほんと信じられないよ。


ギターについては、ハムバッカーの載ったレスポールが大半だね。



I: それはやはり、レスポールの方がヘヴィで太いサウンドを得られるから?


D: んー、バランスが良いんだ。ボリュームを絞れば、もっとクリーンで温かみのあるトーンにもなるしね。


先日公開された "Unspoken" では、そういうクリーンながらもヘヴィなサウンドが聴けると思う。



デジタルとアナログの差


10:12


I: レコーディング機材のデジタル化が進むまではキミも24トラックのテープレコーダーとかを使っていたと思うんだけど、そういったアナログ機材と比べて、昨今のデジタルレコーディング環境の方が良いと思う?


その2つには違いがあると思うんだけど。


D: そうだね、当初はすごい差があった。僕は性能の良い24トラックのテープレコーダーを家に持っていて、それを使って結構色々録ったよ。



昔は、ちゃんとしたドラム専用レコーディングルームに入って録音したドラムの音を家に持ち帰り、その24トラックに取り込んで作業してたんだ。


当初、Pro Toolsではあらゆる編集作業がハードドライブ上で出来るようになって便利になった反面、その音はアナログのものほど豊かではなかった。


でも、ビット数が16→24→96と上がるにつれ、音質が、特に「音の鮮明さ」がすごく上がってきた。



テープではギター等の音に自然にコンプレッション(=圧縮)が起きるから、仕上がった音を聴いた時にはさらに迫力があるように聴こえてたんだ。


今ではPro Tools でも同様の結果を得られるシミュレーターなどが充実したおかげで、その差は本当に小さくなり、ほとんど区別できなくなったよ。



ということで、僕はPro Toolsを信頼し、遂にそのテープレコーダーを手放すことにしたんだ。


終/



Me and Songs

音楽と人にまつわるストーリー people's stories about music & songs.