Sons Of Apollo / ビリー・シーン最新インタビュー要訳 #3


Mr.Big や The Winery Dogs で活躍し、現在はバカテクメンバーが集まるバンド・ Sons Of Apollo (以下SOA)の一員としても活動しているビリー・シーン!



ツアー先から彼の最新インタビューがアップされていましたので、その要訳をお届けしています。今回はPt.3、最終回です!


後半では気になるMr.Bigの今後についても語られています。


I: インタビュアー

B: ビリー・シーン


過去も現在も…


5:10 ~


I: キミ自身に関してはどう?


例えば、仲間数人を集めて(過去に在籍した)David Lee Roth Bandの ”Eat ‘em & Smile”をクラブでプレイするとか。絶対みんな見に来るし、ジェフ(・スコット・ソート / SOAのVo.)が歌うYankee Roseを聴きたいと思うけど?


B: んー、まあ悪くないかもね。でも、これもさっきと同じ、結局「成長」に関わることだ。僕はミュージシャンとして成長したい。



もちろん、僕は自分の過去にやってきたことが大好きだ。


未だに”To be With You” をプレイするのは大好きだし、これまでプレイしてきたものを投げ捨てたりはしないよ、それは僕にとって大切なものだからね。



でもそれと同時に、今やっていることも大好きだ…(急に思い出したように)面白いんだよ。


今のツアーでは、オレ達のファーストアルバムはもう浸透しているから、来てくれるファンにとっては耳馴染みの曲で盛り上がってくれる。


で、今2枚目のアルバムが出たところだろ?



次の3枚目のアルバムが出てツアーに戻った時には、今度はその2枚目の曲に皆がより良く反応してくれるってわけ。


これって、曲を聴いていく中で起こる心理的なプロセスみたいなものなんだよ。


彼らリスナーが自分になじみの深い曲や愛している曲を聴いた時、それは彼らの感情に特定の形で作用するんだ。



「じゃあ、今から新曲をやるぜ」と言うと…まぁ、時には彼らもそういう気分の日もあるかもしれないけど。(大体の場合、皆知ってる曲を聴きたがる、と)


I: プログレのファンは、一般的なロックファンよりも新しいマテリアルに対してよりオープンな感じがするんだけど?


B: 僕もそう思う、その通りだよ。



I: 例えば、Whitesnake がステージで「新曲をやるぜ」と言った場合ファンは…


B: (観客の真似をしながら)「ヒット曲やれー!」「やるべき曲をやれー!」だろ?(笑)



Big In Japan について


6:30 ~


I: これまでのバンドの話を少しさせてよ。


Mr. Bigは日本でとてつもなく大きな存在だったわけだけど、ああいう形で特定のマーケットでものすごく支持されるというのは、奇妙に感じなかった?



B: 実はそうでもないんだよな。僕に届くメールで一番多い国はインドネシアからのものだ。


あとは台湾、韓国、マレーシア、シンガポール…ドイツは僕らにとって大きな国だったし、イタリアだけでMr. Bigのコピーバンドが3つか4つあるんだ。(*謎の尺度…笑)



B: Mr. Bigとなると皆日本での人気に目を向けがちだけどね。確かに、Mr.Bigは日本で上手くやれたし、ファンともずっと良い関係だ。


今でも覚えてるよ。


グランジが世界を席巻しPearl Jamが絶頂期だった頃、日本におけるMr.BigとPearl Jamの売上比率が42対1だったんだ(笑)



これは実際の数値だよ。日本の音楽ファンは、グランジにそれほどピンと来なかったんだよ。


I: オレなんて、未だにあれを理解できてないさ!(笑)


B: 日本は独特の*モノカルチャーという感じなんだ。(*もちろん、ネガティブな意味ではありません)



僕らはライブの時、会場に早くに着いて遅くまで残り、一つ一つの手と握手を交わし、届くファンレターには全て手書きで返していた。もちろん、ネット以前の時代だからね。


僕らは日本での成功を実現させるために一生懸命努力し、ファンの一人一人を出来る限り大事にしてたんだよ。


終/


ちなみに、最後の方でMr.Big の今後についても話していました。


・今のところ特に決まっていない。マット・スターは素晴らしいドラマーで、本当に良くやってくれた。

 

・けれど、パットがMr.Big の中でやっていたことを「複製する」ことは誰にとっても容易ではない。


・ポールやエリックとやるのは楽しいから、いつかベストヒットライブみたいなことをやれたら良いね。


とのことでした。