スラッシュ #1 / Guns N' Roses


今回からフィーチャーするのは、ロック界で様々な記録を打ち立ててきたGuns N' Roses のメンバーであり、自身のバンドSMKC (Slash ft. Myles Kennedy & Conspirators) も率いるギタリスト・Slash / スラッシュです。



衝撃的なギターの位置



私自身、スラッシュを見て最初に衝撃を受けたのは、ギターの位置でした。


「どうすればこんな低い位置で構えてあんなに弾けるんだ!?」と…。



今考えれば普通に「日本人より手足が長く、しかも当時のスラッシュは痩せていたので、余計に低く構えているように見える」ということなんでしょうけど(笑)、私にとっては衝撃的なカッコよさでした。


この動画は1992年東京ドーム公演で、当時ライブビデオとして発売もされました。



既にバンドの内部ではいろいろと問題を抱えていた時期ではありますが、パフォーマンス自体は圧巻でした。


スラッシュもあの重いレスポールを抱えながら飛び回り、ビシバシとアドリブを決めています。


個人的な意見ですが、この頃のスラッシュは、アドリブで弾いても結構メロディを意識していたような気がします。



Velvet Revolver 期


特にコアなガンズファンからはあまり支持を得られなかった Velvet Revolver / ヴェルヴェット・リボルバー。



しかし、元ガンズと元ストーン・テンプル・パイロッツという組み合わせは、私にとっては最高でしたし、バンド自体も「ハードロック+オルタナ」というのをすごく意識して、しっかりと形になっていたように思います。


この時期にスラッシュが生み出したリフやフレーズは、ガンズ時代の典型的なクラシック・ロックのモノとは少し異なり、イメージ的にはJane's Addiction / ジェーンズ・アディクションのギタリスト、デイヴ・ナヴァロが弾きそうな感じがありました。



ある意味、時代に合わせようとしていたのかもしれませんし、実際近年のインタビューでは、「ヴェルヴェット・リボルバーは、自分にとってクリエイティブとは言えない時期だった」という趣旨の発言をしていました。



それでも、現在のSMKCの楽曲を聴くと、この頃に吸収したであろうオルタナ感は随所にみられるので、決して無駄ではなかったと思います。


恐らく、諸悪の根源はスコットのドラッグ問題だったわけで…



真面目ボーカリスト


ヴェルヴェット・リボルバーからスコットが抜けたことでバンドは活動休止。


またもや面倒なボーカリストのおかげでバンドが機能しなくなるという状況に、長年スラッシュを見てきたファンとしては「さすがにこれはキツイんじゃないかな…」と心配していました。



しかし、そこでスラッシュが目を付けたのが、Alter Bridge のGt / Vo、マイルス・ケネディでした。


恐らく、最初のコラボでの好感触を経て、バンドにするよりも「あくまでスラッシュとマイルスのプロジェクト」という形の方が気軽に取り組める、という意図があったのではないでしょうか?



Slash ft. Myles Kennedy & Conspirators名義で活動するようになってから活動は非常に安定し、スラッシュ自身もメンバーのプロ意識の高さがそれを可能にしている。と発言しています。


マイルスは見た目にもドラッグ・酒類と縁が無さそうですし(笑)


あと、実はこのバンドの秘密兵器は、ベースのTodd "Dammit" Kern / トッド・カーンズです。この人、めちゃくちゃ歌えるんですよね。



2012 年のSMKCブラジル公演、ガンズ脱退後は頑なにプレイしてこなかった "Welcome to the jungle" を突如演奏し、世界中のファンをざわつかせました(笑)


ベース弾きながらこの曲歌えんのかよ!?という感じですよね。



次回以降、彼のインタビューをご紹介していきます。

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