ダグ・アルドリッチ (The Dead Daisies) #1 コロナ以後初ライブ/ グレンのベース


最近、あまりピンとくるインタビューが無いなぁ…と思っていたところ、先日アメリカでショート・ツアーを終えたばかりのダグ・アルドリッチ (The Dead Daisies) のインタビューを発見。


ダグのインタビューはこれまでにも何度か紹介してきましたが、今回のインタビュアーさんはまた興味深い話を引き出してくれました!



今回前半のテーマは、「バンドの変遷」「コロナ後初のステージ」「ベースプレイヤーとしてのグレン」等です。


I: インタビュアー

D: ダグ



唯一のオリジナル・メンバー


4:30


I: 恐らく、今回のThe Dead Daisiesのメンバーチェンジに関して難しかった点の一つは、前任Vo.のジョン・コラビと作った “Make Some Noise” をきっかけにバンドの人気に勢いが付いたことだったと思います。


でも、あなた方はほんとに少ない選択肢の中から(その後任となるべき)適切な新メンバー(Vo/Dr)を選び出し、見事に更なる高みへと押し上げましたよね。



D: これは「新たな領域」だったよ。


僕はコラビと一緒に作った作品も大好きだし、コラビや僕が関わる前、ジョン・スティーヴンスが歌っていた作品も好きだ。


バンドの初期からずっと関わっているのは、デイヴィッド・ロウイーだけなんだ。


(*デイヴィッドはオーストラリアの実業家で、このバンドは2013年に彼が中心となって結成されました。当初はもう少しオルタナっぽい要素が強かったと思います)



彼はシンプルかつアグレッシブなプレイスタイルのギタリストで、ダウンストロークでグイグイ押していくような、エッジーでパンキッシュな感じだ。


彼のそういった部分は、このバンドの作品に一貫していると思う。彼はオーストラリアでAC/DC とか、Angeles とかを聴いて育ったからね。



コラビ時代と競ってるわけじゃない


5:40


D: 僕が入る少し前には、Gtにリチャード・フォータス、Keyにディジー・リード(共にGuns N’ Roses)が在籍し、ちょっとひねりのあるタイプの曲もやっていたんだけど、僕が加入する頃には方向性が少し変わり始めていた。


キーボードを排して、もっとギター中心のスタイルにしていこうという感じだったんだ。



(その後、ジョン・コラビやマルコ・メンドーザ期を経て)今回からグレンが関わるようになったんだけど、彼の加入が決まった段階で、僕は彼が好むスタイルを念頭に置いて曲を書き始めたよ。


僕は彼がどういうスタイルを好むか知っていたからね、ヘヴィーなグルーヴとかさ。


あと、彼は彼でバンドに持ち込みたい曲のアイデアを持っていたから、僕らもそれに乗っかったし。


(↓さすがに上手いです!!)


多くの人がいつも過去のラインナップとの比較を前提に話すんだけど、僕にとっては「両方とも良い」んだよ。


ただ単に、今はこのメンバーでこういう方向性に進んでるってだけさ。


グレンはバンドにとって完璧な選択だったし、僕らはコラビ時代と競ってるわけじゃない。だからこそ、今回新たな方向性に進むことを前提に考えていたんだ。



コロナ以降初のステージ


12:30


I: コロナ以降、初めてのステージはどんな風に感じましたか?


D: 夢のようだったね。唯一覚えているのは、ステージから見たオーディエンスの笑顔だけだよ。


もちろん、僕らはリハもやってたし、良いプレイをしたと思う。でも、決してベストなライブではなかった。



それでも気分は最高で、まるで自分達のベストパフォーマンスかのように感じたよ。


来てくれたファンの皆も楽しんでくれてたし、僕ら自身も楽しんだし最高だった。


I: Dead Daisies はKISSやLynyrd Skynyrd といったメジャーなバンドのオープニングを幾度となく務めてきましたよね?


でも、9月に始まるツアーはクラブを中心としたヘッドライナーツアーです。



これは単に、今回はそういうオファーが無かったからなのか、それとも自分達の公演にこだわったということでしょうか?


D: ん-、それは僕が正確な答えを返せる質問ではないんだけど、僕らとしては(こないだ終えたような)ウォームアップツアーやクラブツアーを絶対やりたかったんだ。


9月から始まるツアーではシアターサイズの公演もいくつかあるし、それを通じて勢いをつけて、願わくば11月にイギリス公演に行ければ、と思っているよ。


そこからヨーロッパ各国での公演が次のステップになっていくだろうね。



僕ら自身、そうやって少しずつ雰囲気を整えていきたかったんだ。


それに、今回はグレンが入って最初のツアーだし、いきなりそういったメジャーバンドのオープニングを務めるよりも、まずは自分達だけで出て行って、自分達のショーをやりたいと思ったというのもあるんだ。


もちろん、KISS やJudas Priest のオープニングを務めるのは最高に楽しかったけど、現段階ではまず自分達のショーを、ということさ。



ベースプレイヤーとしてのグレン


15:40


I: 今回のアルバムでのグレンは、彼のキャリアの中でもベストの一つだと思います。一曲目からラストの曲まで、徹頭徹尾ロックしてますよね。


D: ありがとう。彼はほんと普通じゃないよね。


ボーカルでは、よく言われるVoice of Rockとして、いまだに皆が聴きたいような高音を出せるだから。


それに加えて、彼はビックリするほどメロディックでヘヴィーなプレイをするベースプレイヤーなんだ。



彼と一緒にプレイしている時、彼は歌も歌っているからマイクの前に立ってるわけさ。


で、ギターソロになると、彼はマイクを離れてベースプレイに集中し始める。


そういう時にグレンがベースでハイフレット(ネックの高音側)に行くのを聴くと、僕は逆にローフレットでプレイして、彼のスペースを考えながらプレイするんだ。



特に今回のアルバムでは、グレンのベースプレイ、ボーカル、彼が考えたメロディーに合わせるように、よりメロディー重視のプレイをするように心がけたよ。


続く…


*後半は、過去に在籍したバンドの興味深い話が…お楽しみに。


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