Dokken、Foreigner 等の活動で知られ、近年はDokkenのGt. ジョージ・リンチ、 WarrantのVo.ロバート・メイソン とのバンド、The End Machine としても活動しているジェフ・ピルソン。
彼がセカンドアルバム "Phase 2" のリリース直前、3月に受けたインタビュー訳をご紹介しています。
今回はその後編ですが、前半はハプニング、後半はちょっと感動の展開がありました。
I: インタビュアー
J: ジェフ
ジョージ・リンチとの結びつき
4:35
I: あなたはジョージ・リンチと長年一緒に…いつ頃からでしたっけ?
J: 遥か昔からさ!(笑)
I: 確かに(笑)あなた達がこうも強い絆で結ばれている理由は一体何なんでしょうか?
時には別々に活動されていますが、結局はいつも同じバンド・プロジェクトに合流していますよね。
J: いつも二人で冗談を言い合っているんだけど、僕らはお互いに「音楽的なソウルメイト」なんだよ。
僕ら二人には様々な共通項があるんだ、ジェフ・ベックやジミヘン、ツェッペリンの作品に対する深い愛情とかさ。
そういったものが僕らの音楽的なDNAを覆っていて、僕ら二人の仕事に対する姿勢もすごく似ている。
僕らが一緒にやる時、そこにエゴなど一切なくて、その作品をより良くするためには何が出来るか、僕らはそこだけを見ている。どんな労力や手間が掛かろうともね。
そして、人はそういうアティチュードで物事に向かう時、より大きな可能性を見出せるものさ。
「僕らが一緒にソングライティングをやって出てくるものは、それぞれが個別に作ったものよりも強力だ」、僕ら自身がこう感じられるのはとてもクールだよ。
奥様からの電話が…
5:40
(*ここで突如、ジェフの奥様からの電話が…ここをノーカットで残してくれたCh主さんに感謝です!)
J: おっと、妻から電話だから一瞬だけ待ってくれるかい?
I: 大丈夫ですよ(笑)
J: ハニー、悪いけど僕は今インタビューの最中なんだ。
W: あら、ごめんなさい。今から〇×△に行くんだけど…
J: 何?どこに行くって?
W: Costcoよ。
J: おっと、Costcoか。えーっと、あれの名前は…フラックス・グラノーラ…、カボチャの種が入ったヤツだ。
こないだ行った時に売り切れてたから、あればよろしく。もう一つは…アーモンド・バターだ!
W: わかったわ。
J: じゃあ、よろしく。インタビューに戻るよ。
中断してごめんよ(笑)
I: いえいえ、アーモンド・バターなんですね!(笑)
J: Allman Brothers じゃないぜ、Almond Butter だ!(笑)
(はい、皆さん!椅子から転げ落ちてくださいよ!笑)
スーパーグループという呼び名について
6:30
I: The End Machine は所謂「スーパーグループ」と呼ばれていますが、あなた自身はそう呼ばれることについてはどう感じますか?
J: そういったのはただの「触れ込み」みたいなものだから、はっきり言って何の意味もないよ。
でも、普段別々のバンドで活動している僕らがこうして集まってるわけだから、そう呼ばれるのは理解できるよ。
世間が言う「スーパーグループ」ってのは、そういう意味なんだろ?
でも、僕自身は全然それを真に受けていないというか、僕にとってはただやってて楽しいロックバンドに過ぎない。
I: でも「ほぉー、オレは今スーパーバンドに在籍しているのか」と考えると、ちょっと面白くないですか?(笑)
J: まぁ、その点についてはイエスと言えるかな。(自虐的な意味で)
でも、僕にとって「スーパーグループ」というと、*Travelling Willburys とかさ。
I: あぁ、わかります。
J: ディランにハリスン、彼らは次元が違う人達だろ?
(ああいうのこそがスーパーグループであって)、僕は自分達がそんな風に言われても真に受けないんだ。
*トラヴェリング・ウィルベリーズ
1988年、所属レコード会社の壁を越えて結成された覆面バンド。
メンバーは、トム・ペティ、ジョージ・ハリスン、ボブ・ディラン、ロイ・オービンソン、ジェフ・リン。
日本のファンに届いて欲しい
8:00
I: 4月に発売されるアルバム(当時は3月下旬)、そしてこのバンドにあなたは何を期待しますか?
J: アルバムに関して言うと、僕は何か期待を抱いているとは言わない。でも、強い願望はあるよ。
それは、この作品が日本でより多くの人の耳に届くことだ。前作は日本でそれほどうまく注目を集めることが出来なかったからね。
でも、日本のファンは今回の作品をとても気に入ってくれると思うから、僕はそうなる様に切望している。
I: なぜそんな風に思うんでしょう?
J: なぜって?日本は僕らにとって、とても大切な存在だからさ。彼らは僕らのキャリアを通じてずっと熱心にサポートしてくれている。
だから、僕らも日本のファンをハッピーにしたいと常に感じているんだ。
彼らが僕らの曲を楽しんでくれていると分かれば、僕ら自身もすごく嬉しい気分になれると思う。
終/
後半の話、私はすごいと感じました。
ロックシーンにおいて、日本のマーケットが昔から特別扱いされてきたのは世界でも周知の事実ですが、日本以外のメディアに対して、アーティスト自らがここまではっきりと「日本のファンを喜ばせたい」と言うのは、ちょっとリスクもあると思うんです。
「うちの国にだってキミ達のファンはいるのに…」という感情を持つインタビュアーがいてもおかしくないと思います。
(もちろん、ジェフが日本以外のファンを軽視するはずなどありませんが)
しかも、このインタビュアーさんの拠点は恐らくカナダで、あんな話をしたところで日本人に伝わる可能性は極めて低い。
そんな中でああいう発言をしているというのは、日本・日本のファンのことを本当に想ってくれてるんだろうな、と感じました。
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