アメリカのロックジャーナリスト・エディ・トランク氏が、昨年発売されたロック関連の書籍 ”They Just Seem A Little Weird”(「彼らはちょっとばかり変わってるように見える」の意) の著者ダグさんにインタビュー。
そのインタビュー内容がなかなか興味深かったので、訳をご紹介したいと思います。
D: ダグ・ブロート
E: エディ
1974年のKISS/エアロ
0:35
E: 本の中で触れられている2つのビッグバンド、Aerosmith と KISS について少し話したいんだ。
彼らは70年代でもビッグだったけれど、今現在でもまだそのままだと言えるよね。
当時、2つのバンドがシーンに登場した当初から、彼らにはライバル関係・意識があったのかな?
D: ああ、あったね。
2つのバンドは共に1974年頃に頭角を現し始め、彼らは2回一緒にライブを行った。
エアロは2ndの “Get Your Wings” を出した直後で、KISS はデビューアルバムをリリースして、NY以外の街でもプレイし始めた頃だ。
彼らは数週間の間にオハイオとデトロイトで一緒にプレイしたんだけど、この頃のKISSはオープニングバンドとしてあちこちから声が掛かり始めていた。
もちろんキャリア初期だったから、僕らが今日見てるようなすごいスケールのショーではなかったけれど、それでも「特別な何か」がそこにはあった。
刃物で向かい合う事態に
1:50
火を使った特効にライトアップされたロゴ、ドラムライザー…こういったものが他のバンドにとっては脅威となっていったんだ。
(恐らく、安全性の問題や、一緒にやると見劣りするのは明白なので)
で、ある時、エアロとKISSのクルーの間で対立が生じ、刃物を出して向かい合うような事態にまでなった。
少なくとも、ツアークルーの間にはかなりの敵対意識が存在していたと思うよ。
それに、スティーヴン・タイラーは一度たりともKISSを理解・評価しなかったし、下手をすれば傷害事件になり得たその一件によって、彼は完全にKISSから距離を取るようになった。
でも、ジョー・ペリーはKISSのやっていることにもう少し理解があり、彼らのステージと人気を見て、「オレ達も世間に認知されるためにはピエロの格好でもしなきゃいけないのか!?」と言ったと言われている。
ジョーはKISSに対して割と好意的で、その後、ジーン・シモンズのアルバムに参加もした。
ところが、(2003年に)彼らが一緒にツアーを周った時、その敵対関係がまた表面化してしまった。
キミも覚えてると思うけど、スティーヴンがラジオでKISSをディスり始め、それに対してポール・スタンレーが応酬し、そんな関係がいまだに続いてるってわけさ。
リチャード・マークスとのトークで
3:25
E: キミがこれを観たかどうかわからないけれど、この外出制限下では皆がオンライン・インタビューをやってるだろ?
その中で、KISSファンの間では既に伝説になりつつあるインタビューがあるんだ。
(シンガーソングライターの)リチャード・マークスがポール・スタンレーにインタビューした動画、観た?
D: いいや、観てないな。
E: 絶対観るべきだ。
リチャード・マークスは自分のYouTubeチャンネルでインタビューとかをやっていて、ある時、ポールがゲストで出演したんだ。
彼らはお互いが好きなバンドについて話したりすごく良い感じで話してたんだけど、その流れの中でリチャードがこんな壮大なフリを語り始めた。
「OK、ポール。オレは、どれだけ時が流れてもいまだに最高のフロントマンとして輝き続けている、とんでもない男について触れないわけにはいかない。
スティーヴン・タイラーについて話そうじゃないか!」
ってね。
D: 笑
E: 動画を観てると、ポールの顔から血の気が引いていくのがわかるんだよ!あんな気まずい瞬間ったらないよ。
ポールはしばらく言葉を発せずに黙ったままで、リチャードが「オレ、何か間違ったこと言っちゃった?」って言うと、ポールは
「ロッド・スチュワートについて話そうじゃないか」
と切り出したんだ(笑)
2人:笑
E: ポールは、まるでスティーヴン・タイラーが存在することすら認めていないかのようだ(笑)
終/
*まぁ、さすがに「血の気が引いて」ってのは誇張し過ぎな感はありますが(笑)、ポールの気まずそうな顔はちょっと可哀想ではありますね…(笑)
リチャード、まさか確信犯ではあるまいな!?
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