元Guns N' Roses / Velvet Revolver のマット・ソーラム&サバスから強い影響を受けたLA のロックバンド、Rival Sons のドラマーとの対談!
そのインタビュー大訳Pt.3、今回は「あの曲の原型はフラメンコ」「紳士の社交場の後に…」です。
あまりにも長い対談なので今回で一度締めますが、続きを聞いてみて面白いエピソードがあればまたご紹介しますね!
S: Matt Sorum
M: Mike Miley
原型はフラメンコ⁉
14:25
(前回からの偶然が重なって楽曲が出来てしまうことがある、という話の続き)
S: オレもガンズで同じような体験を何度となくしたよ。
ある日、スタジオの別の部屋でイジーがフラメンコ調のコードを鳴らしてたんだ。(14:40参照)
オレがいた部屋にもそれが聞こえてきてから、オレは合わせてドラムを叩きだした。すると、近くにいたダフもベースを持ってベースを弾き始めた。
そうやって出来たのが "You Could Be Mine" の原型だったんだ。
ラッキーなことに、"Use You Illusion" のプロデューサーだったマイク・クリンクは、それまでにUFOをプロデュースしたり、名プロデューサー・ロン・ネヴィソンと一緒に働いた経験があり、「バンドメンバーがスタジオ内で何かやり始めたら、とにかく"RECボタン" を押せ!」って教え込まれていたんだ。
だから彼は、オレ達が偶発的にプレイしたその断片も録ってくれていたんだ。
これで思い出すのが、一度ストーンズのセッションに招待してもらった時だ。
キース・リチャーズが一歩スタジオに入ると、エンジニアは「何かが起きようとしてるんだから捕らえなきゃ。いつでもボタン押すぜ」って感じだった。
オレ達がプレイしているロックバンドの「瞬間」ってのは、そういうものだと思うんだ。
一度逃してしまうと、その「奇跡の瞬間」は二度と起こらないかもしれない。
プロデューサーというよりも…
16:20
M: ガンズのような(モンスター)バンドにも、そういった偶発的に出来た曲やエピソードがあるのは面白いです。
S: 当時のマイク・クリンクは、プロデューサーというよりはベビーシッターだったよ(笑)
要は「バンドをスタジオに入れてさえしまえば!」ってとこだった。あとはバンドのコンディション次第さ。
(UYIの頃)オレ達はだいたい正午にスタジオ入りして、まずは大量にあった曲の断片やらリフをどう形にするか話し合ってたよ。
多分、キミ達 Rival Sons の方がずっと計画的にスタジオに入ってると思うよ。オレ達はとにかく「スタジオに行ってから」だったからね。
で、ある日、オレ達はスタジオの向かい側にあった Crazy Girls という「紳士が集うクラブ」に行ったんだ、アフタヌーン・カクテルを飲みにね。(めっちゃ嬉しそうに笑顔で・笑)
(*↑昔LAに行った時、「うぉー、ガンズやモトリーがいそう!」と思って撮りましたが、まさかほんとに行ってたとは…笑)
まだハッピーアワーだったからドリンクが安くてね、オレ達は「ちょっとばかり」飲み過ぎちゃったんだ(笑)
それからスタジオに戻ると、べろんべろんに酔ったオレ達を見てマイクが「もう家に帰れ!」って怒ったんだけど、オレ達は「そんなこと言うなよ~、ちょっとジャムりたい気分なんだ~」って言ってさ。
泥酔レコーディング
17:45
この時レコーディングしたのが、イジーが作った "You Ain't The First" だった。
あれは基本、酔っぱらいの歌だったから、オレ達のコンディション作りはバッチリだったんだ!(笑)
あの時オレはドラムでなくタンバリンを叩いたんだけど、理由はキックドラムを踏めないほど酔っていたからだ。
ということで、あの曲のキックドラムはオレのドラムテックがプレイしたものなんだけど、よく聴くとタンバリンでさえリズムが怪しいのが感じられると思う。
でも、曲の雰囲気としては完璧だった。
あのUYI に収録された "You Ain't The First" はそうやってレコーディングされたんだ。オレはタンバリン、他の連中は皆アコギを持って、横並びになってさ。
オレ達がガキの頃、レコードで曲を聴いてると「なんでこの曲はこれほどまでに感じるものがあるんだろう?」って思うことがよくあったけど、こういうことだと思うんだ。
そこに「人間と感情のつながり」があるからだと思うんだ。
終/
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