セバスチャン・バック #1 / ヴァン・ヘイレンとの思い出


今回のインタビュー訳は、セバスチャン・バック!


先日亡くなったエディ・ヴァン・ヘイレンにまつわる思い出について、エディ・トランクがインタビューしています。


(*所々端折りながらの訳です)


エディが、VHが、いかに大きな存在であったかを物語るエピソード、お楽しみください。


E: エディ・トランク

S: セバスチャン


友人達との合言葉


0:30


S: やぁ、エディ(トランク)。調子どうだい?キミとはもっとハッピーなことで話が出来ればよかったんだけどね。



エディ・ヴァン・ヘイレンは、ギタリストにとってのヒーローという枠だけではおさまらない人だった。


昨日、たくさんの人から寄せられた追悼コメントをずっと読んでたんだけどさ…


こうやって自分にとってのヒーローが亡くなると、毎回衝撃がすごいんだよ、まるで家族の誰かが亡くなったかのようにね。



特にエディは、僕ら皆にとって家族のような親近感があったから。それというのも全て、彼がくれた楽しさや彼の存在の重要性ゆえだ。


僕はVHの一枚目から彼らに夢中で、まだ子供だったけど、Fair Warning, Diver Down, 1984 のツアーで彼らを見た。


ここ数日の皆のコメントを読んだ上でオレが付け加えておきたいのは、あの当時、"Van Halen" というのは、(単にバンドの名前ではなく)ある種の掛け声でもあったんだ。



オレが私立の男子校(中学?)に通っていた時、カヌーに乗る課外授業みたいなのがあった。


もしカヌーが途中で転覆したり投げ出されたりした時は、救助を求める合言葉として、全力で「ヴァン・ヘイレーン!!」と叫ぼう、と友人たちと約束してたんだ(笑)


E: 爆笑


S: オレ達全員、なんでそんなことをしてたのかはわからない。



同じことをやっていた彼ら


2:35


でも面白かったのは、 その昔、オレがダイムバック・ダレルとヴィニー・ポールに会った時だ。



Van Halenの話になったから、今と全く同じ話を連中にしたところ、彼らはお互いの顔を見合わせて「おい、それマジで言ってんのか?オレ達も全く同じことやってんだ!」ってさ。


子供の頃、マウンテンバイクで山の中に入ったり危険な遊びをやっていた時、顔を見合わせてはいつも一緒に「ヴァン・ヘイレーーーーン!!」とスクリームしてたそうだ。


(*↓2:55 のバズの実演の声、是非お聞きください…マイクがぶっ壊れるんじゃないかと思う音量です・笑)



オレ達にとってVan Halen という名前は、(単にバンドの名前ではなく)動詞や形容詞でもあったんだ。


エディのギタープレイだけが異次元だっただけでなく、あのバンドの全てが異次元だった。


"Eruption" の一音一音、彼らのライブ、エディの作曲…そういった全ての要素が一つの魅力になって、掛け声や気合い入れの時に叫ぶ対象になったんだ。



VH=ライフスタイル




とにかく、「クールなもの=Van Halen」だった。エディのギタープレイだけじゃなく、「クールな存在」だったんだ。


E: バンドのロゴもそうだっただろ?いったい何人の人の持ち物に "VH" のロゴが入ってたよ?


S: オレは昔、修正液を使って、自分のジージャンの背面にあの "VH" ロゴをあしらったよ、「これはクールだ!」って思いながらね(笑)



E: 笑


S: 彼らはさ、ただのロックバンドじゃなく、もっと当時のトレンドをけん引するような存在だったんだ。


彼らがやることは、「クールなライフスタイルそのもの」という感じだったんだ。



続く…


*今回の記事、実はある偶然から書き始めました。


ツイッター上でいつも仲良くさせて頂いてるLA在住のギター・ビルダーの方がいるのですが、今回のエディの訃報に際し、その彼も全く同じことを言っていました。



当時学生だった自分達にとって、あのバンドはただ流行りのロックバンドなんかではなく、彼らのようにクールな車に乗って遊びに行ったり、ああいう服を着たりすること全てが憧れだった、と。


彼らのライフスタイルやMVの雰囲気こそが、皆の憧れだったそうです。


1つのHRバンドがそこまでの影響力を持ちえたというのはスゴイですよね…。




Me and Songs

音楽と人にまつわるストーリー people's stories about music & songs.