ジミー・ペイジ、ポール・ロジャースやジョン・サイクスを始めとする多くのロック・レジェンド達と活動を共にしてきたベーシスト、トニー・フランクリン。
彼のインタビュー要訳第三弾は、「心に誓ったマディソン・スクエア・ガーデン」「レジェンドから学んだこと」です。
I: インタビュアー
T: トニー
QUEENへの憧れ
10:15 ~
I: そんな22歳の若者にとって、ロックアイコンとして日々メディアに取り上げられ、レビューなどでの批判に対処しなければならなかったのは、どのように感じていたの?
T: 非常に鋭い質問だね。
僕自身、それまでの人生で既にそういったことに対する準備が出来ていたように思う。奇妙なんだけど、もう自分がいるべき場所にいる感じがしたんだ。
今でも14歳の頃のことを覚えてるんだけど、イギリスのメロディーメーカーという音楽誌で、クイーンのマディソン・スクエア・ガーデン(以下MSG)公演のライブリポートが掲載されていた。1976年頃のことだ。
僕はMSGというのがどこにあって、どういう場所なのか全く知る由もなかった。
でも、「クイーンがプレイしたということは、きっとすごい場所に違いない」と思った。その時、僕は心に強く誓ったんだ。自分はいつか必ずMSGでプレイするんだ、って。
で、それを The Firm で実現して、10分間のベースソロを披露し、それに熱狂するオーディエンスがそこにいた。
これは「ロックスターになって、皆の注目を浴びたい」とか、全然そんなレベルの話じゃない。
僕はずっとそうなりたいと願っていたんだ、「自分の音楽をそのレベルで届けたい」と。
だから、僕は自然とそういった世間からの注目にも上手く対処出来たよ。
ポールの強烈なプロ意識
11:35~
I : あなたから見て、ポール・ロジャースの「最も惹きつけられた部分」というのは何?
T: 彼の集中力だね。僕は彼が音を外すところを見たことがない。
コンサートでは同時進行で色々なことが起きているから、時には良いステージとは言えない夜もある。
でも、パフォーマンス中のポールは、とにかく何が起きてもその一点に集中しているんだ。彼はプロ中のプロだよ。
そのプロらしさというのはスタジオでも同様で、僕らが一枚目のアルバムをレコーディングしていた時、メンバー全員がスタジオ内にいて、ポールだけはボーカルブースに入っていた。
彼はSM57という、ライブなどでドラムのスネア用に使われるマイクに向かって歌っていたんだ。
決して高性能のボーカルマイクではないんだけど、本番録り前の仮ボーカルだったからそれでも問題なかった。
ところが、ポールのボーカルがあまりにも良かったために、最終的に僕らはそんなマイクで録ったトラックの多くを使うことになったんだ。
全てが学びだったジミーとの作業
13:06 ~
I: ジミー・ペイジから学んだことは?
T: わぉ、そんなのあり過ぎて何から言うべきか…。
作曲からアレンジ、レコーディングでのマイクセッティング、彼がどうやってソロを構築していくのか等々、彼の作業の全てを見れたことはとんでもなく光栄だった。
あらゆることを学ばせてもらったよ。
続く…
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