次回以降お届けするインタビュー要約に先駆けた人物紹介です。
今回から取り上げるのは、1980年代から無数の浮き沈みを経験しながらも、ついに2020年代まで生き残ろうとしているLAハードロックシーンの生き字引、Tracii Guns / トレイシー・ガンズです。
Guns N' Roses 関連
キャリア初期のトレイシー・ガンズは、Hollywood Rose, Guns N' Roses, LA Gunsという3つのバンド人脈での活動が多く、アクセル・ローズ、イジー・ストラドリンとも活動を共にしていました。
人間関係などが理由で、1年も経たないうちにGuns N' Rosesを脱退したものの、「バンド自体には大きな可能性は感じていた」と後に語っています。
LA Guns 期
1985年にGNRを脱退以降、トレイシーはLA Gunsを中心に活動していきます。
ボーカル・Phil Lewis / フィル・ルイスのしゃがれた声と、トレイシーの派手なギタープレイでロックファンから一定の支持を集め、日本公演も実現。
しかし、不幸だったのは、比較対象が破竹の勢いでモンスターバンドに成り上がった同胞・GNRだったこと。
メディアからは「ハリウッドの敗北者」のレッテルを貼られることも少なくありませんでした。
さらに、90年代中~後期にかけて起きたグランジ・オルタナの大旋風に翻弄され、バンドは「らしくない作品」等により失速。
メンバーチェンジを繰り返しながらアルバムをリリースし続けるも振るわず、まさに冬の時代でした。
Brides of Destruction
トレイシーに大きな転機が訪れたのが2000年代始め。
昔から親交があったモトリー・クルーのニッキー・シックスとのプロジェクト、Brides of Destructionが大きな注目を浴びます。
従来的なハードロック、オルタナ、パンクをミキサーにかけて絞り出したようなスタイルにロックファンは喰いつき、大きな話題となりました。
個人的にも、このバンドはすごく魅力的だったと思います。
プロジェクト中心期
2010年代に入ると、トレイシーはカバーバンドなども含め様々なプロジェクトでプレイするようになります。
中でも面白かったのは元Quiet Riotと組んでいた Gunzoというバンド。
肩の荷が下りたようにクラシック・ロックの名曲を楽しそうにプレイするトレイシー。
この頃はギブソンのレスポール・SG等を中心に使い、歪みの質も以前より落ち着いた印象を受けました。
もう1つ超オススメの短命プロジェクトがこちら、2013年のTracii Guns League of Gentleman。
レッド・ツェッペリンとLA Gunsを足して二で割ったような曲調、良い意味でらしくないトレイシーのプレイ。素晴らしいです。
フィル・ルイスと再結成
2010年代後半、ついに全盛期のボーカリスト、フィル・ルイスと再びタッグを組み、現在もLA Gunsとして活動中です。
では、次回以降のインタビュー要約お楽しみに!
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