マーティ・フリードマン #1 /日本の状況・米国での活動


もはや「日本人より日本のことをよく理解しているのではないか?」と思えるほどの日本通、マーティ・フリードマン。



先日、彼が受けたエディ・トランクのインタビューが興味深いものでしたので、その訳をお届けしたいと思います!


元の音源はこちら


E: エディ

M: マーティ



寝るべき時に寝れる


55:00


E: 日本は僕らよりも13時間先行してるので、今東京は夜中の3時だ。


キミにとっては「こんばんは」?それとも「おはよう」になるのかな?どっち?


M: やぁ、エディ。元気かい?



E: 以前話した時キミは夜型だって言ってたけど、今日はどんな感じ?このインタビューのために遅くまで起きてくれてたのか、それともめちゃくちゃ早起きしてくれたの?


M: 僕の場合、日によって全く違うんだよね。その時々で自分がやってること次第かな。


特にやることが無ければ早く寝るし、やらなきゃいけない仕事があれば徹夜することもあるしね。



僕の睡眠のサイクルは不安定な感じなんだけど、幸運なことに、僕は寝たい時には場所・時間を問わずに寝れるタイプだから。



日本拠点でアメリカは難しい?


55:50


E: 確か、キミはもう20年近く日本にいるよね?


M: そうだね、17~18年位になるかな。


E: この数年はアメリカでの活動も再開してきてるけれど、時差や物流の違いもあるし、日本を拠点にしながらアメリカのマーケット向けにプロモーションをやったりするのは難しい?



M: そうだね、そういった面での難しさは多少あるけど、でもそれが僕の仕事だからね。


(アメリカでも)僕のショーをわざわざ見に来てる人がいる限りは、僕も彼らのためにプレイしたいと思っている。


国籍に関係なく、僕をサポートしてくれる世界中のファンが大切な存在だからね。


ありがたいことに、キミも僕のショーをLAかNYに見に来てくれたことがあっただろ?


僕は電気さえ通っていれば、どこでもプレイする覚悟があるよ!



今はアメリカでプレイするのも恋しいけど、問題はスケジュールの調整なんだ。


日本でツアーがあったとしても(国が小さいので公演数が少ないから)、一年単位で見た時にはそれ以外の仕事も入れていかなきゃいけない。


すると、日本の外に出て6~8週間もツアーをして周るのはちょっと難しくなってくるんだよね。



それでも、アメリカでプレイするのは恋しいから、何とかして日程を組むようにするんだけど。


幸運なことに、僕は4月にジャパンツアーをやることが出来たんだ。ほとんどのアーティストが皆通常通りのツアーを出来るような状況ではないにも関わらずね。


洋楽のアーティストがジャパンツアーをやる時には、大体3~4公演ってとこだけど、僕は幸運なことに7公演もやらせてもらって、一番最後にやった公演はフルオーケストラをフィーチャーしたものだった。



で、僕にとっては新しいアルバムが出るタイミングだから、「さぁ、アメリカやヨーロッパを周るぞ!」って感じなのに、まだそういう状況になっていないのは悲しいよね。


ただ、いくつかの国は海外からの渡航に対して正常化に向かいそうだとエージェントから聞いているし、状況が整い次第アメリカでプレイするのが待ちきれないよ。



日本におけるコロナの状況


58:45


E: 日本におけるCOVIDの影響ってどんな感じなの?厳しいロックダウンとかはあった?


M: 少なくとも僕が知る限りでは、日本はLAのような深刻な状況には一度も陥っていないと思う。ありとあらゆる施設・お店が全て閉まる、というようなレベルはね。



日常生活における不便さに関しては、そこまで大きな問題はなかったかな。


唯一「普通じゃなかった」ことは、多くの人が集まるようなイベントへの規制だね。


例えばコンサートだと、ある主催者は開催するけど、他の主催者はやらない、とか。その辺りはリスクをどこまで取るかという彼らの方針次第なんだよね。


そんな中で感染者を出すこともなく僕自身のツアーを無事完走出来たことはほんとに良かったよ。もちろん、ガイドラインをしっかりと遵守しながらやったし。



なので、そういったイベントへの様々な規制こそあれ、諸外国で行われたような夜間外出禁止令やロックダウンのような事態にはなっていない。


とは言っても、国全体でみればコロナの収束からはまだ遠いと思う。ワクチンの供給もまだ限定的だしね。


アメリカでは上手く行き始めているみたいだけど…まぁ、僕はこの件に関して詳しく知ってるわけじゃないからあまりあれこれ言えないけれど、でも、少なくとも日本にいるのが不安になるということはないね。


もちろん、飛行機に乗ってアメリカや海外で早くプレイしたいという思いはあるけどね!


続く…



(*↑2019年のNAMM Showのパフォーマンス、マーティと一緒にプレイしているギタリストどこかで見たことが…と思ったら、現RATTのGt.ジョーダン・ズィフです!)