J.J.フレンチ (Ex Twisted Sister) #1 ロブ・ハルフォード&イメージ


元Twisted Sister のギタリストで、最近自身のポッドキャスト番組をスタートさせたJ.J.フレンチ。



彼が若手のポッドキャスターから受けたインタビューがかなり面白かったので、今回はその訳をご紹介したいと思います。


今回のテーマは「ロブ・ハルフォード」と「バンドのイメージ」についてです。



JJ: ジェイ・ジェイ

I: インタビュアー



同期で同い年、ロブ・ハルフォード


5:45


I: 最近始められたご自身のポッドキャストについて教えてください。


あなたのDNAに刻み込まれたようなアーティストや、共に時代を生きたミュージシャンにインタビューをするのはどんな気分ですか?



J: もしオレがそのアーティストのことがほんとに好きなら、バカみたいな質問をしちゃいけないよな。


例えば、ロブ・ハルフォード。オレ達は同期なんだよ。オレ達は同い年で、同じ年にバンドの活動を始めた。


ちょっと前に出た彼の自伝も読んだよ。



でも、オレは彼自身が公に認めるずっと前から彼がゲイであることは知っていたし、昔一緒にツアーも回ったけれど、誰もそのことについて彼に質問しなかったし、気にも留めていなかった。


オレ達は誰一人としてその件を気に留めていなかったけれど、彼はオレ達が気にしていると思い込んでいたんだ。


で、こないだロブにインタビューした時にいくつか面白いことがあった。


まず、オレ達Twisted Sisterは、まだバーでプレイしていた時代、Judas Priestの曲を7曲もカバーしていた。



バンドにとって、リスペクトするバンドの曲をカバーするってのは最大の敬意の表し方だろ?


オレ達はVan HalenやAC/DC もカバーしていたけど、Judas Priest は別格、7曲もカバーしてたんだ。


あの当時、Judas PriestとTwisted Sisterは何度か同じ日の公演にブッキングされたことはあったんだけど、面と向かって会ったことはなかった。



ちょうど入れ替わりでニアミス、みたいな感じでね。



あのロブが…!?


7:25


JJ: でもその後、オレは一度だけロブに直接会ったことがあった。先日、インタビューした時に彼は覚えてなかったけどね!


あれは彼がJudas Priestを脱退した少し後、オレもTwisted Sister を辞めてた頃だった。



48th ストリートのCDショップで、ロブは買い物をしてたんだ。


そこにオレと友人が居合わせて、友人が「おい、あそこにいるのはロブだよ!」って教えてくれた。


オレは良い機会だと思い挨拶しに行ったら、彼も快く応じてくれたよ。


そこでFightという新しいバンドを始めたと聞かされて、彼は最後に「Fightのボーカリスト / ロブ・ハルフォード」と書かれた名刺をくれたんだ。



オレはそれを見た時に「あ、あのロブ・ハルフォードが名刺を!?彼が良いならオレだって持っていいはずだよな!?」と思って、すぐに名刺を作ってもらったんだ。


これをロブに話したら大笑いしてたよ(笑)


I: (笑)



当時、2人が恐れていたこと


8:25


J: まず一つ目の接点がそれで、二つ目はさっきの話に関係することだ。


彼の自伝にも書かれていたけれど、ロブは、彼がゲイであるという事実が世間に知られて、バンドのキャリアを傷つけてしまうことを恐れていた。


キミもあの本読んだかい?


I: ええ、読みました。素晴らしい内容でしたよ。



J: その通り、あれは素晴らしい本だよ。そして、初っ端からそのことについて書かれていただろ?


で、オレはあれを受けて、ロブにインタビューした時にこう言ったんだ。


「ロブ、皮肉なもんだよ。キミは当時、自身がゲイであることが世間に知られるとファンを失うと思っていた。


一方、オレ達Twisted Sistersは、自分達がどれだけまともな人間かということを知られてしまうのを恐れていたんだ」ってね。



当時のオレ達のイメージを考えたら、それは致命的だろ?(笑)


I: 爆笑


J: だって、オレ達は酒も飲まなきゃタバコも吸ってなかったんだぜ?そんな聖歌隊みたいな実態が世間にバレてしまったら、ロックンロール史に残る汚点だ。


だから、オレ達にとって最大の恐怖は、いつか誰かがその事実に気付いてしまうんじゃないか?ということだったよ(笑)



I: そりゃそうですよね、ロックバンドにいる以上、酒なりどんちゃん騒ぎなり、何かしらやるべきですから(笑)


J: だから、オレはロブに言ったんだよ。


「オレ達が私生活でパーティー三昧であろうとなかろうと、キミがゲイであろうとなかろうと、そんなことはどうでもいいことなんだよ」


ってね。


続く…