カルロス・カヴァーゾ (Ex-Quiet Riot) / #1 ランディ・ローズ&Metal Healthを振り返る


今回のインタビュー訳は、なんと元Quiet Riotのギタリスト、カルロス・カヴァーゾ!


「懐かしい!」「マニアックな…」「誰それ?」、この名前を聞いて皆さんはどんなリアクションになるでしょうか?(笑)



Quiet Riotというと、アメリカで最初に商業的成功を収めたヘヴィーメタルバンドとして認知されていますよね。


その元メンバーの中でもカルロスは特に口数が少ない印象がありましたが、今回のインタビューはそんな彼のスマートさが出た内容でした!


今回も長いインタビューですので、ハイライトを要約しながらご紹介したいと思います。



I: インタビュアー

C: カルロス



ランディ・ローズとの思い出


3:15


I: Quiet Riot(以下QR)に加入する前に、彼らのライブを見たことはありましたか?



C: あったね。ハリウッドのあちこちのクラブで観てたし、パーティーでも会ったことがあったな。


ランディ・ローズがギター、ルディ・サーゾがベースだった。


I: ランディはどれぐらいすごかったんでしょうか?



C: 彼は間違いなく上手かったね。


ただ、あの当時のQRは結構ポップだったから、ランディのプレイスタイルにはそこまでフィットしていなかった。


でも、彼のオジーのバンドでのプレイを聴いた時は、ダークでぴったりハマっていると思ったよ。当時の彼にとっても良かったんじゃないかな。



I: (QR加入前から)彼との面識はあったんですか?


C: あぁ、何度もね。すごく良い人だった。


全然ロックスター気取りしてなかったし、クールな男だったよ。


今でも覚えているのは、僕がQR加入前に在籍したSnowというバンドがQRのオープニングを務めたことがあったんだ。



彼は僕らの楽屋に遊びに来てくれて、僕と話したり僕のアコギに興味を持って弾いてたよ。


I: その後、どうやってあなたがQRに関わることに?


C: ある時、Snowは問題を抱えて解散したんだけど、同じ頃にケヴィン・ダブロウから電話をもらって「ギタリストを探しているんだけど、興味はあるか?」と言われてね。


実は、ケヴィンに僕を推薦してくれたのがランディだったんだ。



大ヒット作 "Metal Health"


7:30


I: このアルバムのレコーディングについてのお話を聞きたいのですが。(と言って、”Metal Health” のジャケットを表示)



C: 確か…82年の中盤ぐらいに制作を開始したと思う。10月にフォトセッションをやったのはよく覚えてるんだよね。


で、4曲が出来た段階でプロデューサーのスペンサー・プロファーがCBSに出向いて契約を獲って来てくれてたんだ。


I: 一連の流れはとんとん拍子で起きたように見えるのですが?



C: んー、そうとも言えるけど、そこに至るまでに僕らはあちこちのクラブで頑張ってプレイしていたからね。決して一晩で状況が激変した、という訳ではなかったよ。


大物バンドとのツアーで…


C: レコードが83年の3月に発売された後、僕らは単独で小さなクラブを周り始めたんだけど、少しずつビッグバンドのオープニングとして起用されるようになっていったんだ。


ScorpionsにZZ Top、Lover Boyとかね。



I: メタルバンドであるQRが、(もっとブルースベースなロックンロールバンドだった)ZZ Top に起用されたというのは興味深いと思いました。


その組み合わせは上手く行ったんでしょうか?


C: あぁ、問題はなかったよ。


当時、僕らがツアーした中で一番きつかったのはBlack Sabbath だね。



彼らのファンはかなりハードコアだったから、「早くサバスを出せ!」とばかりに僕らのステージに向けて色んなものを投げてきたよ。


でもまぁ、彼らのファンベースを考えると理解は出来たけどね。


僕らはそういったアンチ的な声を無視して頑張ってプレイし続けたことで、少しずつファンからの支持を得ていったんだと思う。



"Cum on Feel the Noize"


9:45


I: Sladeのカバー"Cum on Feel the Noize" を収録するというのは、誰のアイデアだったんですか?


C: あれはプロデューサーのアイデアだったんだ。


プロデューサーがケヴィンの声を聴いた時に、(オリジナルを歌った)Sladeのノディ・ホルダーっぽいと思ったんだ。



確かに、ケヴィンは時々ざらついた声でスクリーミングすることがあったからね。


あの曲はイギリスではヒットしたけれど、アメリカでは知られてなかった。


僕らは2曲をカバーして、"Cum on Feel the Noize" を収録することになったんだけど、明らかに良い選択をしたわけだ。



I: Sladeのメンバーに会ったことはありますか?


C: あぁ、僕らのショーに来てくれたことがあったよ、確かノディ(Vo.)はいなかったと思うけど。


I: なぜ私が今の質問をしたかと言うと、以前Great Whiteのマーク・ケンドールと話した時に、彼らが “Once Bitten Twice Shy” のカバーで大ヒットした後、オリジナルを歌ったイアン・ハンターと会った、と話していたからです。



Great White のあのヒットはイアンにも大金をもたらしたわけで、QR のあのカバーヒットもSladeのメンバーには同様に働いたはずですよね?


C: 間違いないね、彼らは著作権を保持していたからたくさんお金が入って来たと思うよ。


続く…