ダグ・アルドリッチ #2 / Dio⇒Whitesnake⇒Glenn Hughes


Slashのバンド (Slash featuring Myles Kennedy and the Conspirators) でベーシストを務める傍ら、YouTube を積極的に使ってHR/HM界全体を盛り上げようとしているトッド・カーンズ。


今回は自身のチャンネルで、The Dead Daisies のダグ・アルドリッチをゲストに迎え、色々と興味深い話を展開しています。



T: トッド

D: ダグ


WS再結成を知ったきっかけ


22:40


D: オレはロニーと “Killing The Dragon” というアルバムを作って、そこからWhitesnake に加入することになるんだけど…面白かったよ。



当時の2002年頃っていうと、クラシックロックの人気がまた戻ってきた頃だったんだ。


オレはDioのメンバーとして、Deep PurpleやScorpions と一緒にツアーを周ったりしたんだけど、どこかの会場でバックステージにいた時、Scorpionsのマネージャーがロニーを訪ねてきた。


彼は「なぁ、ロニー。Scorpions は来年、復活するWhitesnake と一緒に共同ヘッドライナーのツアーをやるんだけど、Dio もそれに参加しないか?」と。



ロニーはその時アルバムを作りたかったからその話をパスしたんだけど、近くでその話が聞こえてたオレは、「おいマジか!!Whitesnake 復活かよ!?」って内心興奮してた(笑)


T: 笑



D. カヴァデールからの連絡


23:25


D: その数週間後、Deep Purple の関係者がオレの所にやって来て、「ダグ、デヴィッド・カヴァーデルがキミと連絡を取りたいみたいだぞ」って話してきたから、オレは「は?なぜデヴィッドが?」って感じだったよ。


しばらくしてデヴィッド本人から電話があり、「Whitesnake は2ヵ月間のツアーに出る予定なんだけど、キミは参加できそうか?」と訊かれた。



多分、キミもよくわかると思うけど、ツアーがこんな感じで短期間でちょっとずつ組まれていくことってあるだろ?


T: ええ、(例え自分の既存の仕事があっても)2ヵ月なら大丈夫かな、って感じでスケジュールを押さえますしね。


D: まさにそんな感じで、オレもロニーに2ヵ月間Whitesnake としてツアーに出て良いか尋ねたら、彼も快諾してくれた。



で、結局はその2ヵ月が12年という長期に変貌したんだけれどさ。


ヴェガスでのレジデンシー公演


24:15


そのWhitesnake 脱退の頃は子育てのこととかもあって、オレはツアーを一切やめたんだけど、その後に*ラスヴェガスでの話が来たんだ。



*Raiding The Rock Vault

多数のHR/HM系のベテランミュージシャンが中心となって、様々なロックの名曲をカバーしていくレジデンシー公演。ちなみにトッドも出演経験あり。




T: ああいう公演のスタイルだと、(移動が無いので)家族との時間を持ちながらも、夜にはまたロックスターをやるっていう、割と一般人のような規則的な生活が出来ますよね。


でも、あなたや私のような(様々なバンドでプレイし、それが好きな)ミュージシャンにとっては、また通常のツアーの仕事に戻るのは時間の問題でもあるわけで…。


D: それに加えて、オレにとっては、あの時の自分の環境にはあのスタイルは確かにフィットしたけれど、基本的に同じ会場でずっとプレイするって言うのはオレには合わないとわかったよ。


*↓Livin On A prayer、👍です!


T: わかります、全員が全員望むスタイルではないですね。



グレン・ヒューズとのツアーで…


25:55


D: オレはあのショーを丸一年続けて、そこから少しずつフェイドアウトしていったんだけど、ちょうどその頃にグレン・ヒューズから彼のバンドのギタリストの代役としてオファーがあってね。



彼が昔やっていたTrapeze みたいな3ピースでのツアーに興味があるか?って訊かれたから、「もちろん、最高だ!」って快諾したんだ。


あれは今まで経験した中で最高のライブジャムだったな。


もちろん、彼がどれだけすごいプレイヤーかは皆が知っていると思うし、Voice of Rock としても認知されているけれど、彼のベースプレイときたらもうとんでもなかったよ…。



ツアーが始まると、スタッフから「サウンドチェックの時には呼ばれるまでステージに上がらないでくれ」って言われてね。


ほら、オレ達ギタリストは延々ジャムっちゃうだろ?(笑)


だから、客席の最前列の席に座ってドラムやベースのチェックが終わるのを待ってたんだ。


で、グレンがゆっくりステージに現れてベースを構えたと思ったら、次の瞬間こんな感じさ!(27:43 / 指弾きでめちゃくちゃ弾き倒すしぐさ・笑)



T: 爆笑


D: オレは「ワォ、まじか!!」って圧倒されたよ。最前列だったから、余計にその迫力はすごかった。


もはや「ギター要らないじゃん!」とさえ思ったよ。彼がベース弾きながら歌ってドラマーがいれば、もうそれだけで十分と思えるんだよ。


あのツアーではグレンの曲にDeep Purple の曲、それにオレがWhitesnake でデヴィッド達と共作した曲もプレイしたんだ。



(*これ、なかなかスゴイですよね!ちょっとした疑似DP第三期的な・笑)


特に面白かったのは “Mistreated” で、グレンは「Gtソロ以降はキミがどんどん弾いて展開していってくれ。途中からオレが戻って来て流れでジャムって、最後はまた曲のメロディに戻ろう」って感じだった。


あれは毎晩ほんとにやりがいがあって楽しかったよ!



終/