オレ達の"Use Your Illusion" #2 / 膨大な歌詞&アクセルのスタンス


Guns N' Roses を愛するミュージシャン&業界人5人が集まって語る「オレ達のUse Your Illusion」ストーリー、今回はそのPt.2!


2時間半という信じられない長さなので、ハイライトのみ抜粋してお届けします。



出演は画面左上から時計回りに…


① J/ ジミー・ロメロ

(The Hellenbacks)

② F/ ブランドン・フィールズ

(番組ホスト)

③ T/ トッド・カーンズ

(Slash のベーシスト)

④ I/ イジー・プレスリー

(Monsters of Rock Cruise のホスト)

⑤ B/ ブランド

(GNR podcast のホスト)



あのお騒がせ曲


*前回からの続き・番組ホスト、ブランドン・フィールズが最近入手した海賊盤レコードを解説中。


8:50


F: そしてこれが、GNRが(NYの有名なライブハウス)CBGB でプレイした時のライブ盤だ。


もちろん、”One in a million” も入ってるぜ、彼らがこの曲をライブでやった唯一の公演だ。



I: 近年発売された、”Appetite For Destruction” の再発ボックスセット・Locked N’ Loaded では、”One in a million” が外されたのを知ってるか?


全員:ああ、外されたな。


I: オレがそのことを最悪だと感じる理由は、アクセル自身はいつも「あれこそ、オレがあの時感じていたことそのままだ」と言っていたからなんだ。



あれはオレがこれまでに聴いたことのある中で、最も率直な歌だと思う。


最後の部分では、「オレは何とか生活をやりくりしてる小さな町の白人の少年・宗教も要らなければTVもそれほど見ない」


すごい歌詞だよ。(*きわどい言葉や表現が用いられており、アメリカでは議論を巻き起こした)



F: さらに言うと、あの曲でのアクセルの歌唱は間違いなくベストのうちの1つだと思う。すごく感情をこめて歌ってるよな。


もちろん、他の曲ではそうじゃないという意味ではなくね。



膨大な歌詞


10:20


T: オレが “Use Your Illusion” の2枚を聞き終えた後に驚かされたのは、膨大な歌詞の量だよ。


オレが思うに、アクセルは非常に個性的な作詞家だと思う。


“Locomotive” に “Coma”、ああいった曲はまるでボブ・ディランがやるような…



一般的な曲って、Aメロ・Bメロがあってサビ、それを繰り返して間奏、サビに戻ってアウトロ…みたいなお決まりのパターンがあるだろ?


これで行けば、Aメロ(=異なる歌詞が要求される箇所)は2回しかない。ところが、GNRでは、そのAメロが何度も出てくる曲が多いんだ。


同じ作詞・作曲をやる人間として、オレはいつも「あー、2回目のAメロはどんな歌詞にしよう…」と悩まされるのに、アクセルときたら「そんなに言いたいことが湧き出てくるのか!?」という感じだよ。



B: “Don’t Cry” も2つバージョンがあるしな(笑)


全員:そうだよ!


J: アクセルからすれば「もうワンパターン歌わせろ」って感じだったんだろうな(笑)



T: しかも「言葉数が多い」と言っても、アクセルの場合は「Woo Baby」「Yeah」的なフレーズで埋めてるわけじゃない。


ちゃんと「重みのある言葉」を歌ってるからな。



スラッシュと話は?


11:35


I: トッド、キミはスラッシュと一緒に活動していて、彼とUYI アルバムについて話したことはあるか?


T: 何度か話したことがあるんだけど、一番最近話したのは、あのアルバムでプロデューサーを務めたマイク・クリンクに関する話だったな。すごく興味深い話だった。



ただ、あの頃の彼らは音楽以外の面で結構混乱していた時期だったし、以前マイク・クリンクが「ものすごい膨大な仕事だった」と話していたのを覚えてるよ。


2枚の作品を同時に作っていたわけだからね。



中立だったアクセル?


13:10


I: 昔、アクセルがエディ・トランクのインタビューに応じた時に話していたんだけど…


F: あれは素晴らしいインタビューだったな!



I: アクセル曰く、「UYIがあんなボリュームになったのは、イジーはイジーが望むアルバムを作りたがり、スラッシュはスラッシュが望む作品を作りたがったからだ」と。


彼はどちらの味方をするということではなく、「じゃあ、オレは全部歌うぜ」というスタンスだったそうで、それで最終的に2枚分のボリュームになったらしい。


イジー脱退とギルビー加入



J: 結局、あの2 枚の何曲でイジーはプレイしたんだ?


F: 全曲でプレイしたはずだ。


J: ほんとに??



F: あぁ、だってツアーの最初の方ではまだメンバーだったからね。


I: 一度脱退した後も、再びヘルプで戻ってきたこともあったよな。


T: あれこそ、オレがバイクに乗るのをやめたきっかけなんだ。


(苦労人)ギルビー・クラークがやっとあんなデカい仕事を得たのに、しばらくしてすぐに(バイク事故で)骨折して、その穴を埋めたのがまさかの前任者なんてね…



全員:笑


T: あれは冷や汗ものだぞ!(笑)


(*そのまま元のサヤに収まる可能性もあった訳で…笑)


続く…